がん宣告から両親からは「したい事しなさい」と言われたのだが、なんてったって明日から夢の女子高生だよ?JK!行くしかないじゃん!と思い冒頭に戻る。入学式が終わり、いろんな部活勧誘の波をすり抜けサッカー部のマネージャーを志願した。「次の日から来れる?」そうキツめに言ったのはひとつ上の美羽先輩である。

美羽先輩はこの日1日見ているだけでわかる敏腕マネージャーというやつだ。なんのミスもせず選手達をサポートしていた。「はい!お願いします!」二つ返事で入部が決まる。
「名前聞いていい?」
「詩織です、先輩の名前は……」
「美羽。美しい羽なんて私には似合わない漢字。好きに呼んでいいわ」
「美羽先輩!えっえっ?ぴったりすぎるくらい合ってますよ、お名前!スラッとしてて美人で髪も綺麗……わたし、うっすら羽が見えますもん!」
「何を言っているの……」