「…あのことなら、断った。」
晶の口から真実を知り、ホッとするような喜ばしい安堵の情が武の胸を浸した。
「…ふーん!お前、せっかく告白されるチャンスだったのに?」
武は平静を装ってそう言うと、ドアを開けて屋上に足を踏み入れる。
「だって。」
??
晶の声に振り返る。
「だって、私が一緒に見たいのは武だから」
俯き加減で言う晶の頬が紅潮しているように見えるのは窓から入り込む夕日のせいなのだろうか。
思いもよらない言葉に武は目を丸くし何も言えないでいると、
「…ちょっとほら!そんなとこで止まってないでよ。」
晶は火照った顔を見られまいと、武の背中を押し屋上へ出た。
2人は空を見上げ、しばし固まってしまう。



