園芸部は学校の花壇に四季折々の花を植えたり、鉢植えや花瓶に生けた花を校内などに飾ったり、その世話をしたりしている。
三年生の部長と副部長、そして一年生と二年生の部員が四名。合わせて六名。ぎりぎり部活として成り立っている。
副部長は私。今日も部長の彼の横で校内に飾ってある鉢植えの花の状態を確認してまわっている。
これは以前、環境美化委員があり、その委員の人達がしていた。しかし、その環境美化委員が美化委員へと変わった。その為、何年か前から園芸部が引き継ぎ行っている。その代わり、部員が少なくても何とか部として維持してもらえている。
花の状態、葉の状態、土の乾き具合、液肥の残量等など。それを部長の彼は真面目に観察ノートへと記入している。私は、その隣にいるだけで、彼のそんな姿を見ているだけでとても幸せだった。
そんな放課後の幸せな私の時間を邪魔するかの様に、一人の男子が私たちに声を掛けてきた。
「松任谷さん、手紙の返事聞かせてくれるかな?」
佐伯君だった。
なんで彼といる時にわざわざ返事を聞きにくるのか分からなかった。私は少し困って彼の方へと視線を向けると、彼もちょっと困った顔をしていた。そして、私へ先に行ってるねと言うと、足早に去って行った。
彼に何か変な勘違いをされたらどうしよう。それだけが私の頭の中をぐるぐるとまわっている。私と彼は付き合っているわけじゃないし、また親しく遊びに行ったりする関係でもない。ただの園芸部部長と副部長の関係。私の一方通行の片想い。
三年生の部長と副部長、そして一年生と二年生の部員が四名。合わせて六名。ぎりぎり部活として成り立っている。
副部長は私。今日も部長の彼の横で校内に飾ってある鉢植えの花の状態を確認してまわっている。
これは以前、環境美化委員があり、その委員の人達がしていた。しかし、その環境美化委員が美化委員へと変わった。その為、何年か前から園芸部が引き継ぎ行っている。その代わり、部員が少なくても何とか部として維持してもらえている。
花の状態、葉の状態、土の乾き具合、液肥の残量等など。それを部長の彼は真面目に観察ノートへと記入している。私は、その隣にいるだけで、彼のそんな姿を見ているだけでとても幸せだった。
そんな放課後の幸せな私の時間を邪魔するかの様に、一人の男子が私たちに声を掛けてきた。
「松任谷さん、手紙の返事聞かせてくれるかな?」
佐伯君だった。
なんで彼といる時にわざわざ返事を聞きにくるのか分からなかった。私は少し困って彼の方へと視線を向けると、彼もちょっと困った顔をしていた。そして、私へ先に行ってるねと言うと、足早に去って行った。
彼に何か変な勘違いをされたらどうしよう。それだけが私の頭の中をぐるぐるとまわっている。私と彼は付き合っているわけじゃないし、また親しく遊びに行ったりする関係でもない。ただの園芸部部長と副部長の関係。私の一方通行の片想い。



