…え。
する?そんな質問。
「え、ちょ…。それはどうかな…」
「ふぇ?何で?」
何でって言われても…。
「故郷や家族のことは教えてくれるのに、好きな食べ物は教えてくれないの?何で?」
いや、それはごもっともなんだけど。
故郷や家族のことは、自分ではどうしようも出来ないし、少し調べれば分かることだから、喋っても構わないけど。
自分の趣味嗜好については、完全に個人にしか分からないことであって、これが本当の個人情報って奴で。
それを他人にひけらかすというのは、自分の胸のうちを丸裸にされているようで、何と言うか。
本当、何て言うか。
…気恥ずかしい?
「…あははー」
「何でまた笑って誤魔化すの?教えてよ」
駄目か。
言わなきゃ駄目なのか?
「…誰にも言わないでくれる?」
「…そんなに隠すような食べ物なの?」
「隠すような情報なんだよ…」
こんなこと、『八千代』に知られたらと思うと。
今すぐ、好きな食べ物変更したくなる。
「何々?こっそり教えて。こっそりこっそり」
何?その好奇心丸出しの顔。
余計気恥ずかしくなってくるから、やめてくれないかな。
「…えっと、いちご大福…」
「…」
「…」
…やっぱり、言わなきゃ良かった。
「…ごめん、今のやっぱりなしで、」
「本当?本当に?私もいちご好きだよ!一番好物!私と一緒だね!」
そうなの?
いや、俺はいちご単体じゃなくて、いちご大福が好きなのであって。
それも、好きと言っても。
「本当に好きかは分からないよ。一度しか食べたことないから…」
「えっ。一度しか食べたことないのに、好きなの?」
「…そのときは、凄く美味しかったような気がするんだけど…」
だからそれ以来、いちご大福をリスペクトしてると言うか…。
単に、記憶が美化されてるだけなのかもしれないけど…。
「そうなんだ。男の子なのに、スイーツ好きなんだぁ」
…笑ってるし。
「…やっぱり言わなきゃ良かった…」
「ううん。何だか今日、初めてすぐり君の素顔を見れた気がして、嬉しい」
何が?
それの何が嬉しいんだ?
分からない。ルーデュニア女子の考えること、全然分からない。
「好きな食べ物、お揃いって嬉しいね」
「そう…?」
「じゃあ、嫌いな食べ物は何?」
「あぁ、それは桜餅」
「…そっちは即答なんだ…」
うん。
別に隠すことじゃないからね。
「何で嫌いなの?同じ和菓子なのに」
「味の問題じゃないよ。食べたことないし」
「じゃあ、何で?見た目が嫌い?それとも匂い?」
「桜餅が悪いんじゃなくて、俺が大ッ嫌いな奴が桜餅を好きだってことが判明したから、俺は桜餅が嫌いなんだよねー」
「えっ」
つまり、桜餅に罪はない。
罪があるのは、『八千代』だ。
『八千代』と俺だ。
「それなのにこの間、手作りだとか言って桜餅作って持ってきたから、顔面に投げつけてやったよ。あれは壮観だっ、ぶっ!」
「何でそんな酷いことするの!」
ちり取りに集めていた桜の花びらと葉っぱを、顔面にぶちまけられた。
あまりに一瞬の出来事で、避ける暇がなかった。
する?そんな質問。
「え、ちょ…。それはどうかな…」
「ふぇ?何で?」
何でって言われても…。
「故郷や家族のことは教えてくれるのに、好きな食べ物は教えてくれないの?何で?」
いや、それはごもっともなんだけど。
故郷や家族のことは、自分ではどうしようも出来ないし、少し調べれば分かることだから、喋っても構わないけど。
自分の趣味嗜好については、完全に個人にしか分からないことであって、これが本当の個人情報って奴で。
それを他人にひけらかすというのは、自分の胸のうちを丸裸にされているようで、何と言うか。
本当、何て言うか。
…気恥ずかしい?
「…あははー」
「何でまた笑って誤魔化すの?教えてよ」
駄目か。
言わなきゃ駄目なのか?
「…誰にも言わないでくれる?」
「…そんなに隠すような食べ物なの?」
「隠すような情報なんだよ…」
こんなこと、『八千代』に知られたらと思うと。
今すぐ、好きな食べ物変更したくなる。
「何々?こっそり教えて。こっそりこっそり」
何?その好奇心丸出しの顔。
余計気恥ずかしくなってくるから、やめてくれないかな。
「…えっと、いちご大福…」
「…」
「…」
…やっぱり、言わなきゃ良かった。
「…ごめん、今のやっぱりなしで、」
「本当?本当に?私もいちご好きだよ!一番好物!私と一緒だね!」
そうなの?
いや、俺はいちご単体じゃなくて、いちご大福が好きなのであって。
それも、好きと言っても。
「本当に好きかは分からないよ。一度しか食べたことないから…」
「えっ。一度しか食べたことないのに、好きなの?」
「…そのときは、凄く美味しかったような気がするんだけど…」
だからそれ以来、いちご大福をリスペクトしてると言うか…。
単に、記憶が美化されてるだけなのかもしれないけど…。
「そうなんだ。男の子なのに、スイーツ好きなんだぁ」
…笑ってるし。
「…やっぱり言わなきゃ良かった…」
「ううん。何だか今日、初めてすぐり君の素顔を見れた気がして、嬉しい」
何が?
それの何が嬉しいんだ?
分からない。ルーデュニア女子の考えること、全然分からない。
「好きな食べ物、お揃いって嬉しいね」
「そう…?」
「じゃあ、嫌いな食べ物は何?」
「あぁ、それは桜餅」
「…そっちは即答なんだ…」
うん。
別に隠すことじゃないからね。
「何で嫌いなの?同じ和菓子なのに」
「味の問題じゃないよ。食べたことないし」
「じゃあ、何で?見た目が嫌い?それとも匂い?」
「桜餅が悪いんじゃなくて、俺が大ッ嫌いな奴が桜餅を好きだってことが判明したから、俺は桜餅が嫌いなんだよねー」
「えっ」
つまり、桜餅に罪はない。
罪があるのは、『八千代』だ。
『八千代』と俺だ。
「それなのにこの間、手作りだとか言って桜餅作って持ってきたから、顔面に投げつけてやったよ。あれは壮観だっ、ぶっ!」
「何でそんな酷いことするの!」
ちり取りに集めていた桜の花びらと葉っぱを、顔面にぶちまけられた。
あまりに一瞬の出来事で、避ける暇がなかった。


