「何も感じない人なんていないよ。きっとすぐり君は、何か感じても、我慢しようとして、それで笑うんだ。本当は泣きたくても、誤魔化して笑っちゃうんだ」
「…何でも笑って誤魔化す、嫌な奴だと思った?」
「ううん。いっぱい我慢して偉い。偉いよ」
…。
…不思議な感覚だ。
『八千代』も、同じものを感じたのだろうか。
「すぐり君はもっと、自分の心に素直に生きて良いと思うな」
「…自分の心に素直に…生きてるつもりなんだけど。割と」
「まだ足りないよ。もっと素直で良いんだよ。すぐり君はどうしたい?どう生きたい?どんな顔をしたい?思いのまま、素直に生きようよ」
「…」
…思いのまま、素直に。
生きられるのなら、生きたかったよ。
だから俺は、その手を払い除けなければならない。
それが正しい選択。
…なのに。
「…変なこと言うなぁ、ツキナって」
「…」
「俺はいつだって、自分の心に素直だよ」
「…また、誤魔化そうとしてる?」
「そんな訳ないじゃん。さぁ、もうこの話は終わり」
俺は、鉛筆を置いて立ち上がった。
そのとき、ツキナの手が俺の頭から離れて。
そのとき一瞬だけ、胸が締め付けられるような気持ちになった。
けど、それだけだ。
「罰掃除行かなきゃ。三日坊主になっちゃうよ」
「…すぐり君…」
「今日は監視しなくて良いの?見張ってないと、逃げ出すかもしれないよ」
「…そうだね。見張ってないと…どっか行っちゃうかもしれない」
そうだよ。
俺は見張ってないと、すぐどっか行っちゃうよ。
俺の行くところなんて、最早地獄以外、何処にもないけどね。
「…何でも笑って誤魔化す、嫌な奴だと思った?」
「ううん。いっぱい我慢して偉い。偉いよ」
…。
…不思議な感覚だ。
『八千代』も、同じものを感じたのだろうか。
「すぐり君はもっと、自分の心に素直に生きて良いと思うな」
「…自分の心に素直に…生きてるつもりなんだけど。割と」
「まだ足りないよ。もっと素直で良いんだよ。すぐり君はどうしたい?どう生きたい?どんな顔をしたい?思いのまま、素直に生きようよ」
「…」
…思いのまま、素直に。
生きられるのなら、生きたかったよ。
だから俺は、その手を払い除けなければならない。
それが正しい選択。
…なのに。
「…変なこと言うなぁ、ツキナって」
「…」
「俺はいつだって、自分の心に素直だよ」
「…また、誤魔化そうとしてる?」
「そんな訳ないじゃん。さぁ、もうこの話は終わり」
俺は、鉛筆を置いて立ち上がった。
そのとき、ツキナの手が俺の頭から離れて。
そのとき一瞬だけ、胸が締め付けられるような気持ちになった。
けど、それだけだ。
「罰掃除行かなきゃ。三日坊主になっちゃうよ」
「…すぐり君…」
「今日は監視しなくて良いの?見張ってないと、逃げ出すかもしれないよ」
「…そうだね。見張ってないと…どっか行っちゃうかもしれない」
そうだよ。
俺は見張ってないと、すぐどっか行っちゃうよ。
俺の行くところなんて、最早地獄以外、何処にもないけどね。


