神殺しのクロノスタシス3

ひたすら悲鳴をあげて、その辺を駆けずり回ったツキナは。

「…くすん」

玄関前に体育座りして、半泣きになっていた。

面白かった。

ちなみにその間も、俺はちゃんと掃除してたぞ。

芋虫は、自然に還してあげた。

俺は価値のない人間の命は奪うが、価値のない虫の命までは奪わない。

面白いものが見れたから、あの芋虫には感謝だ。

「すぐり君の…意地悪…。悪い子…」

「そんなに怖かった?」

「女の子は虫嫌いなの!」

そういうことはないと思うけどな。

虫が得意な女子もいるだろう。

「たかが芋虫くらいで、大袈裟だなぁ」

「大袈裟じゃないもん…。別に怖くなんかないもん…」

「へぇ?じゃあもう一回捕まえて…」

「えぇぇいやぁぁぁそれはやめてぇぇ」

「はいはい」

さすがにこれ以上は虐めないよ。

今日は。

「遊んでばっかりいないで、真面目にお掃除しなさい!」

「はーい」

こうして。

その日の放課後、俺は、半泣き少女に見守られながら。

罰掃除一日目を過ごしたのだった。