神殺しのクロノスタシス3

「去年までの私ならそれで許したよ!仕方ないなぁって。でも今年の私は許しません!」

「…去年の君と、今年の君に、何の違いがあるの?」

「私は今年から、美化委員になりました!」

…。

…へー。

凄くどうでも良い情報をありがとう。

「新米とはいえ、美化委員として、掃除当番をサボるクラスメイトを許す訳にはいかないの!」

「…大変だねー…」

「そんな訳だから、すぐり君には、掃除当番を忘れた罰を受けてもらうからね!」

掃除当番を忘れた罰?

何?爪でも剥がされるの?

それくらいなら別に、

「今日から一ヶ月!毎日!放課後に校舎玄関周辺の掃除をします!」

「…」

「…何?何か不満でもあるの?」

「…重くない?」

思いの外罰掃除が重くて、ちょっとびっくりなんだけど?

そこはせめて一週間くらい…。

「重くないよ。先生も言ってたもん。『掃除当番を忘れるようなたわけ者は、一ヶ月罰掃除でもさせておけば良いんです』って」

「…それ、何先生が言ってたの?」

「イレース先生。美化委員担当はイレース先生だもん」

「成程」

あの人なら、それくらい平気で言いそうだな。

無茶ぶり。

「そんな訳だから!この二年Aクラス美化委員、ツキナ・クロストレイの名において、命じます!」

「…」

「今日から一ヶ月!校舎玄関の周りの罰掃除をすること!分かった!?」

…面倒なことになってきた。

たかが一回、掃除当番をサボったが為に。

たかが一回、されど一回。

「…ちなみにそれってさー」

「何よ?異議でもあるの?」

「異議って言うか…。それもサボったら、どうなるのかなーって…」

「掃除当番を忘れて、罰掃除をサボるような悪い子は、イレース先生に怒ってもらうんだから!」

黒焦げの刑が待っていると。

成程。掃除当番を忘れた罪は重い。

「いーい?分かった?毎日チェックしに行くからね」

「えー…」

「異論は認めません!一生懸命取り組むこと!」

…ようやく、『八千代』とのムカつく放課後学習会から解放された(と言うか、自分から放り出した)ところだったのに。

今度は、また面倒なことに巻き込まれてしまった。

いや、案外その方が良いのかもしれない。

少なくとも、『八千代』の顔は見ずに済むから。