神殺しのクロノスタシス3

「ベリクリーデ、そこに正座しろ」

各方に、コメツキバッタのごとく謝罪しまくり。

ようやく、聖魔騎士団に平穏が戻ってきた後。

…待ちに待った、説教タイムだ。

「うん、分かったー」

ぺたん、と床に座るベリクリーデ。

しかし、何故か体育座りだった。

「正座だっつっただろ。何体育座りしてんだ」

「正座…。…星座?ジュリスは何座なの?」

駄目だ。正座を理解してない。

『アメノミコト』の元暗殺者達に教えてもらってこい。

「あぁ、もう良い。そのまま体育座りで聞け」

「うん」

この際、正座だろうが体育座りだろうが、どちらでも構わない。

とにかく、俺が言いたいことは。

「…っこの馬鹿タレ!何考えてんだお前!アホなことしてんじゃねぇ紛らわしいだろっ!」

「…何が?」

全然、反省の色が見えない。

そもそも、自分が何をしたのかよく分かってない。

「あのなぁ、厨二病になりたいのは結構だがな、お前の場合『血が騒ぐ』云々は洒落にならねぇんだよ!分かる!?分かるか!?分かってくれ!頼むから!」

こんなこと、二度も三度もあってたまるか。

「お前、自分の中に神様がいるの分かってるか!?あれ復活したら困るんだよ!」

「…?…分かってるよ」

嘘つけ。ちょっと考えただろ今。

「良いか、この際もう何をやっても構わないから、厨二病はやめろ!良いな、厨二病はやめるんだ分かったな!」

「分かった」

よし。

「ついでに言うと、もうあの本を買うのやめろ」

「本?」

「そうだよ。あの…『猿でも分かる』シリーズだったか?あれ、もう読むのやめろ」

諸悪の根源だあの本は。

本が悪いんじゃない。その本に踊らされてアホなことをするベリクリーデが悪い。

そりゃ世の中には、厨二病になりたい人だっているのだろうから、あんな本でも需要が…。

…あるのか?

厨二病って、なろうと思ってなるものじゃなくね?気づいてたらなってた、って奴じゃね?

どうでも良いけどさ、そんなの。

すると。

「でも、ジュリス」

「何だよ」

「私あのシリーズ、もう10冊買っちゃった」

思わずずっこけるかと思った。