エリュティアの指示に従い。
俺達は、深い山の奥へと入っていった。
そこに、ベリクリーデの『痕跡』があるらしい。
最初の方は、かろうじて舗装された山道だったが。
途中から、舗装もされていない、本物の獣道になっていった。
少し間違えば、入り組んだ森の奥で迷子になってしまいそうだ。
それでも何とか歩みを進められるのは、エリュティアという、頼もしい道先案内人がいるからである。
「エリュティア…。本当に、この道で合ってるのか?」
獣道を歩きながら、俺はエリュティアに尋ねた。
「はい…。ベリクリーデさんの『痕跡』が残っています」
「ベリクリーデが…よくこんな獣道を、迷わずに行けたな…」
魔導部隊の隊舎の中でさえ、行方不明になるような奴が。
しかし。
「いえ、ベリクリーデさんだけではなく、別の人間の『痕跡』も残ってします。その人に導かれたんでしょう」
「…」
ベリクリーデを連れ去った張本人か。
間違いなく…桔梗谷の人間だ。
素人で助かったな。
これが『アメノミコト』とかだったら、絶対に連れ去ったときの『痕跡』は、残してくれていなかっただろうから。
ほんの僅かな『痕跡』でも、残してしまえば。
うちの優秀な探索魔法使いの目を、謀ることは不可能。
ましてや、相手は魔導師の存在すら知らない、本物の素人。
『痕跡』の消し方など、知る由もない。
その点では、相手が素人であることに助けられた。
お陰で、エリュティアの探索魔法が捗る。
それに、手がかりがもう一つ。
「…!この足元」
クュルナが、何かに気づいた。
言われて足元を見て、俺もそのことに気がついた。
「これ…車輪の跡、か?」
「そのようですね…」
泥やら雑草やらにまみれて、ほとんど消えかけているが。
何か、馬車か…人力車のような、車輪のついたものを引き摺った跡が、所々残っている。
成程、ベリクリーデとその一行は、確かにここを通ったのだ。
この車輪の跡。
そして、エリュティアの探索魔法。
もう間違いない。
この先が、目的地桔梗谷なのだ。
「待ってろよ、ベリクリーデ…」
俺が必ず、お前を迎えに行くからな。
俺達は、深い山の奥へと入っていった。
そこに、ベリクリーデの『痕跡』があるらしい。
最初の方は、かろうじて舗装された山道だったが。
途中から、舗装もされていない、本物の獣道になっていった。
少し間違えば、入り組んだ森の奥で迷子になってしまいそうだ。
それでも何とか歩みを進められるのは、エリュティアという、頼もしい道先案内人がいるからである。
「エリュティア…。本当に、この道で合ってるのか?」
獣道を歩きながら、俺はエリュティアに尋ねた。
「はい…。ベリクリーデさんの『痕跡』が残っています」
「ベリクリーデが…よくこんな獣道を、迷わずに行けたな…」
魔導部隊の隊舎の中でさえ、行方不明になるような奴が。
しかし。
「いえ、ベリクリーデさんだけではなく、別の人間の『痕跡』も残ってします。その人に導かれたんでしょう」
「…」
ベリクリーデを連れ去った張本人か。
間違いなく…桔梗谷の人間だ。
素人で助かったな。
これが『アメノミコト』とかだったら、絶対に連れ去ったときの『痕跡』は、残してくれていなかっただろうから。
ほんの僅かな『痕跡』でも、残してしまえば。
うちの優秀な探索魔法使いの目を、謀ることは不可能。
ましてや、相手は魔導師の存在すら知らない、本物の素人。
『痕跡』の消し方など、知る由もない。
その点では、相手が素人であることに助けられた。
お陰で、エリュティアの探索魔法が捗る。
それに、手がかりがもう一つ。
「…!この足元」
クュルナが、何かに気づいた。
言われて足元を見て、俺もそのことに気がついた。
「これ…車輪の跡、か?」
「そのようですね…」
泥やら雑草やらにまみれて、ほとんど消えかけているが。
何か、馬車か…人力車のような、車輪のついたものを引き摺った跡が、所々残っている。
成程、ベリクリーデとその一行は、確かにここを通ったのだ。
この車輪の跡。
そして、エリュティアの探索魔法。
もう間違いない。
この先が、目的地桔梗谷なのだ。
「待ってろよ、ベリクリーデ…」
俺が必ず、お前を迎えに行くからな。


