俺はトラーチェの市街地に入り、不審者にならない程度に、周辺を見渡しながら歩いた。
かなりのド田舎…じゃなくて。
かなり長閑な土地なので、駅周辺はまだしも、市街地に入ると、家の周りに田んぼや畑のある家が多かった。
人の姿はまばらだ。
畑作業に精を出す者もいれば。
道のど真ん中で、井戸端会議に興じる奥様方もいる。
…さて、誰に尋ねたもんかな。
…なんて、悩んでる暇が惜しいよな。
俺は、早速畑仕事に精を出すお爺さんに声をかけたが。
「今は忙しいんじゃ!見て分からんのか!」との有り難い言葉を賜り。
仕方なく引き下がり、井戸端会議に参加させてもらおうと、奥様方に声をかけると。
「桔梗谷?そんなことどうでも良いわよ、それよりお兄さん何処から来たの?」
「学生さん?何処に住んでるの?何処の学校?今日は休みなの?」
と、おばさん特有のマシンガントークを受け。
こちらが質問するまでもなく、向こうから質問攻め。
これじゃあ聞き込みもままならないと、愛想笑いを浮かべて立ち去る。
つーか、学生じゃねーし。
何なら、あんたらの百倍以上年寄りだし。
何でこの歳になって、学生扱いされなきゃならんのだ。
さて、どうしたものかと思っていると。
「…ん?」
古ぼけた大きな家屋の、縁側で。
湯呑を手に、日向ぼっこに興じる、まるで絵に描いたようなお婆さんを発見。
…これは、チャンスなのでは?
一つ心配事は、あのお婆さんが、認知症を患っていないかだ。
かなりご年配のようだから、有り得る。
とはいえ。
迷っている暇はないので、とにかく話しかけてみることにしよう。
かなりのド田舎…じゃなくて。
かなり長閑な土地なので、駅周辺はまだしも、市街地に入ると、家の周りに田んぼや畑のある家が多かった。
人の姿はまばらだ。
畑作業に精を出す者もいれば。
道のど真ん中で、井戸端会議に興じる奥様方もいる。
…さて、誰に尋ねたもんかな。
…なんて、悩んでる暇が惜しいよな。
俺は、早速畑仕事に精を出すお爺さんに声をかけたが。
「今は忙しいんじゃ!見て分からんのか!」との有り難い言葉を賜り。
仕方なく引き下がり、井戸端会議に参加させてもらおうと、奥様方に声をかけると。
「桔梗谷?そんなことどうでも良いわよ、それよりお兄さん何処から来たの?」
「学生さん?何処に住んでるの?何処の学校?今日は休みなの?」
と、おばさん特有のマシンガントークを受け。
こちらが質問するまでもなく、向こうから質問攻め。
これじゃあ聞き込みもままならないと、愛想笑いを浮かべて立ち去る。
つーか、学生じゃねーし。
何なら、あんたらの百倍以上年寄りだし。
何でこの歳になって、学生扱いされなきゃならんのだ。
さて、どうしたものかと思っていると。
「…ん?」
古ぼけた大きな家屋の、縁側で。
湯呑を手に、日向ぼっこに興じる、まるで絵に描いたようなお婆さんを発見。
…これは、チャンスなのでは?
一つ心配事は、あのお婆さんが、認知症を患っていないかだ。
かなりご年配のようだから、有り得る。
とはいえ。
迷っている暇はないので、とにかく話しかけてみることにしよう。


