「お、おかしい…。伝承によれば、生き神様が血を捧げれば、水晶玉は桔梗谷の行く末を映してくれるはず…」
「ババ様…これは一体…」
ババ様と呼ばれているお婆さんも、私の手首に布を巻いてくれたお姉さんも。
何だか酷く困惑しているようだが。
私だって困惑している。
水晶玉を覗けと言われたって、自分の顔以外何も見えないのだから。
「生き神様、もっとよくご覧になってくださいませ。心の耳を澄ませ、しっかりと水晶玉に魂を込めて覗くのです。そうすれば、自ずと見えてくるはずです。桔梗谷の風景が…」
「そうなの?」
「さぁ、さぁやってみてくださいませ。桔梗谷の未来の為に」
…こんな丸い玉で、未来が見えるのだろうか?
どういう理論でそうなってるのか知らないが。
これが務め、任務と言うなら、仕方ない。
もうちょっと集中して、よーく見てみよう。
そうしたら、何か他のものが見えてくる…。
…はず?
「んー…」
眉間に皺を寄せて、じーっと水晶玉を睨むように見つめる。
見つめて見つめて、瞬きを忘れて目が乾いて。
それでも、結局見えるのは。
…落書きされた、自分の顔だけ。
うん、見えない。
「…やっぱり何も見えないなぁ」
10分くらい、水晶玉と睨み合ってみたけど。
にらめっこ負けちゃったよ。
「そ、そんな…。生き神様ともあろう方が、血を捧げたにも関わらず、水晶玉に拒まれるなど…」
「ババ様…。これは一体、どういうことなのでしょう。生き神様に何が…」
何も起きてないけど。私。
しかし、お婆さんは。
「うむ…。やはり生き神様は、不浄なる土地で、邪気を吸い過ぎたのであろう」
…じゃき?
って何?
「そのせいで、神聖なる力が弱まっている。それが全ての原因だろう」
そうなの?
「生き神様よ、あなた様にはこれから、この谷で修行し、生き神様としての本来のお力を取り戻して頂きまする」
「…私、何すれば良いの?」
「ご心配には及びません。この谷で過ごし、この谷で修行に励めば、すぐにでもお力を取り戻すことが出来ましょう」
「…」
…それを果たしたら、私は任務を終えたことになるのだろうか。
いつになるんだろう。
早く、自分一人でも任務をこなせたよって、ジュリスに報告しに帰りたいのに。
何だか、ややこしいことになってきちゃった…。
「ババ様…これは一体…」
ババ様と呼ばれているお婆さんも、私の手首に布を巻いてくれたお姉さんも。
何だか酷く困惑しているようだが。
私だって困惑している。
水晶玉を覗けと言われたって、自分の顔以外何も見えないのだから。
「生き神様、もっとよくご覧になってくださいませ。心の耳を澄ませ、しっかりと水晶玉に魂を込めて覗くのです。そうすれば、自ずと見えてくるはずです。桔梗谷の風景が…」
「そうなの?」
「さぁ、さぁやってみてくださいませ。桔梗谷の未来の為に」
…こんな丸い玉で、未来が見えるのだろうか?
どういう理論でそうなってるのか知らないが。
これが務め、任務と言うなら、仕方ない。
もうちょっと集中して、よーく見てみよう。
そうしたら、何か他のものが見えてくる…。
…はず?
「んー…」
眉間に皺を寄せて、じーっと水晶玉を睨むように見つめる。
見つめて見つめて、瞬きを忘れて目が乾いて。
それでも、結局見えるのは。
…落書きされた、自分の顔だけ。
うん、見えない。
「…やっぱり何も見えないなぁ」
10分くらい、水晶玉と睨み合ってみたけど。
にらめっこ負けちゃったよ。
「そ、そんな…。生き神様ともあろう方が、血を捧げたにも関わらず、水晶玉に拒まれるなど…」
「ババ様…。これは一体、どういうことなのでしょう。生き神様に何が…」
何も起きてないけど。私。
しかし、お婆さんは。
「うむ…。やはり生き神様は、不浄なる土地で、邪気を吸い過ぎたのであろう」
…じゃき?
って何?
「そのせいで、神聖なる力が弱まっている。それが全ての原因だろう」
そうなの?
「生き神様よ、あなた様にはこれから、この谷で修行し、生き神様としての本来のお力を取り戻して頂きまする」
「…私、何すれば良いの?」
「ご心配には及びません。この谷で過ごし、この谷で修行に励めば、すぐにでもお力を取り戻すことが出来ましょう」
「…」
…それを果たしたら、私は任務を終えたことになるのだろうか。
いつになるんだろう。
早く、自分一人でも任務をこなせたよって、ジュリスに報告しに帰りたいのに。
何だか、ややこしいことになってきちゃった…。


