「それは…どうしてですか?」
と、尋ねるシュニィ。
「ここに来る前にね、令月君とすぐり君に…あ、その『アメノミコト』を裏切った暗殺者の子達なんだけど」
そんな名前だったな。確か。
最初に来たのが令月、次に来たのがすぐりだったか。
「彼らに聞いてみたんだ。『アメノミコト』が、ベリクリーデちゃんを誘拐して、人質にする可能性はあるかって」
「…ないって言われたのか?」
「はっきり、ない、とは言えない。でも、その可能性は薄いと思うっていうのが、二人の意見だった」
…成程。
『アメノミコト』は彼らの古巣。元いた組織のやり口は、彼らが一番よく知っている。
「理由はまず第一に、相次ぐ『アメノミコト』との戦闘による、戦力不足」
『終日組』ってのを、何人も犠牲にしたんだったな。
いくら、ジャマ王国最大のマフィアと言えども。
俺達に、まともに対抗出来る暗殺者は、そうわらわらいるもんじゃない。
「それから、令月君達曰く、『アメノミコト』にとってベリクリーデちゃんは、私達やヴァルシーナちゃんほど、重要な人物じゃないだろうって」
「…どういうことだ?」
「つまるところ『アメノミコト』は、神々の聖戦なんて知らないし、そんなことはどうでも良いんだよ」
…あぁ。
成程。
『アメノミコト』には、あの聖戦時代から生きている人物がいないのだろう。
故に、そんな大昔の戦争の再来、しかも神様同士の争い…なんてもの。
歴史の教科書の1ページでしかなく、今を生きる自分達には関係のないことと思っている。
つまり、ベリクリーデの本当の「価値」を分かっていない。
別に、『アメノミコト』が馬鹿な訳じゃない。
大半の人間にとっては、それが普通なのだ。
神々の復活?聖戦?何処の時代のお伽噺だ?
俺だって、この目で聖戦を目撃していなかったら。
きっと、そんな風に思っていただろう。
「…とはいえ、『アメノミコト』にはヴァルシーナちゃんからの情報がある。完全に『アメノミコト』が関わってないとは言い切れないけど…」
「…そうですね。もし『アメノミコト』が、我々の予想以上に、ベリクリーデさんの価値に気づいていたとしたら…」
…考えたくない事態だな。
だが、この際最悪の事態も考えなくてはならない。
…畜生。
ますます、自分を責めずにはいられない。
俺が、ちゃんと守ってやっていれば…。
…すると。
「失礼します」
唯一、この場にいなかった、聖魔騎士団魔導部隊大隊長の一人。
エリュティア・アトリーが、一人の震える女性魔導師を連れて、会議室にやって来た。
と、尋ねるシュニィ。
「ここに来る前にね、令月君とすぐり君に…あ、その『アメノミコト』を裏切った暗殺者の子達なんだけど」
そんな名前だったな。確か。
最初に来たのが令月、次に来たのがすぐりだったか。
「彼らに聞いてみたんだ。『アメノミコト』が、ベリクリーデちゃんを誘拐して、人質にする可能性はあるかって」
「…ないって言われたのか?」
「はっきり、ない、とは言えない。でも、その可能性は薄いと思うっていうのが、二人の意見だった」
…成程。
『アメノミコト』は彼らの古巣。元いた組織のやり口は、彼らが一番よく知っている。
「理由はまず第一に、相次ぐ『アメノミコト』との戦闘による、戦力不足」
『終日組』ってのを、何人も犠牲にしたんだったな。
いくら、ジャマ王国最大のマフィアと言えども。
俺達に、まともに対抗出来る暗殺者は、そうわらわらいるもんじゃない。
「それから、令月君達曰く、『アメノミコト』にとってベリクリーデちゃんは、私達やヴァルシーナちゃんほど、重要な人物じゃないだろうって」
「…どういうことだ?」
「つまるところ『アメノミコト』は、神々の聖戦なんて知らないし、そんなことはどうでも良いんだよ」
…あぁ。
成程。
『アメノミコト』には、あの聖戦時代から生きている人物がいないのだろう。
故に、そんな大昔の戦争の再来、しかも神様同士の争い…なんてもの。
歴史の教科書の1ページでしかなく、今を生きる自分達には関係のないことと思っている。
つまり、ベリクリーデの本当の「価値」を分かっていない。
別に、『アメノミコト』が馬鹿な訳じゃない。
大半の人間にとっては、それが普通なのだ。
神々の復活?聖戦?何処の時代のお伽噺だ?
俺だって、この目で聖戦を目撃していなかったら。
きっと、そんな風に思っていただろう。
「…とはいえ、『アメノミコト』にはヴァルシーナちゃんからの情報がある。完全に『アメノミコト』が関わってないとは言い切れないけど…」
「…そうですね。もし『アメノミコト』が、我々の予想以上に、ベリクリーデさんの価値に気づいていたとしたら…」
…考えたくない事態だな。
だが、この際最悪の事態も考えなくてはならない。
…畜生。
ますます、自分を責めずにはいられない。
俺が、ちゃんと守ってやっていれば…。
…すると。
「失礼します」
唯一、この場にいなかった、聖魔騎士団魔導部隊大隊長の一人。
エリュティア・アトリーが、一人の震える女性魔導師を連れて、会議室にやって来た。


