「そういう訳じゃねぇよ…。ただ、昨日も少し揉めたもんだから…」
「あー、まぁベリクリーデも、相棒になった奴は苦労するタイプだよなー。天然だし」
分かってくれるか。
この俺の気持ちが。
「ルイーシュも大概だけどな」
だな。
少なくともベリクリーデは、脱走はしないし、言うこと聞けと言えば、大抵の言うことは聞く。
むしろ、素直に言うこと聞き過ぎて困ってる。
比喩ってものが通じないからな、あいつには。
ついでに言うと、加減というものも知らない。
「でもなー、うん。相棒なんてやめてやる!と思ったことは…ぶっちゃけ、ある」
あるのかよ。
そこは、嘘でもないと言って欲しかったな。
そうだな。キュレムも人間だもんな。
畜生、もうやってられるか!と思うときだってある。
俺だって、長い年月生きてきて。
そう思った瞬間が、何度あったことか。
あのシルナ・エインリーでさえ、もうやってられるか!で、自分の使命を放棄したんだもんな。
誰だって、そう思うときがあるのは当たり前だ。
「でも、無理なんだよ」
「…無理?」
「そ、無理」
それは…。
「シュニィに頼んでも、ペアを解消してもらえないからか?」
「そういう意味じゃないよ」
職務上、二人のペアを解消しない方が良いから、ではなく。
「何て言うかさ…相棒って、家族と一緒なんだよ」
「家族…」
俺にはもう、とっくに家族はいない。
記憶にも、ほとんど残ってないが。
「どんなに嫌いでも、この野郎!って思っても、家族は家族だろ?家族やめろって言われても、それは出来ない話だろ?」
「…確かにな」
どんなに望まなくても、血の繋がりがある限り、家族である事実には変わりはない。
「まぁ、絶縁や勘当はあるし、実際俺も、実家からは絶縁されてるけども…」
そうなのか。
それは切ないな。
「…それでも、いや…だからこそ、ルイーシュは家族だし、どんなに怠惰で、どーしようもない奴でも…それでもあいつ、俺の家族みたいなもんだからさ」
「…」
「この野郎!って思った日の翌日には、もうこうして探し回ってるし。もう顔も見たくねぇ!って思った数時間後には、結局また一緒に喋ってるし。そういうもんじゃね?相棒って」
…そうだな。
実際俺も、同じことしてるな。
この野郎!って八つ当たりして、数時間後にはそのことを後悔して。
翌日になったら、こうして会いに行こうとしている。
「切っても切れない、ってことか」
「全くだ。切っても切っても情が生えてくる。お陰で今日も、元気にルイーシュ探しだぜ畜生!何処行きやがったあいつ!」
…お疲れ様。
「そんじゃジュリス、俺もう行くよ」
「あぁ。…早く見つかると良いな」
「本当だよ。切実にそう祈っててくれ!」
任務時間までに、キュレムがルイーシュを見つけられることを祈りつつ。
俺は、ゆっくりと女性用隊舎へと足を向けた。
切っても切れない、家族みたいなもん…か。
良いことを聞いた気がするよ。
ベリクリーデが、俺をそう思ってるかは別の話だがな。
いずれ俺達も、キュレムとルイーシュのような関係になるのだろうか?
…それはそれで、怖い気がしなくもないが。
少なくとも、ベリクリーデは脱走はしないので。
そこは安心、だと思った。
…の、だが。
「あー、まぁベリクリーデも、相棒になった奴は苦労するタイプだよなー。天然だし」
分かってくれるか。
この俺の気持ちが。
「ルイーシュも大概だけどな」
だな。
少なくともベリクリーデは、脱走はしないし、言うこと聞けと言えば、大抵の言うことは聞く。
むしろ、素直に言うこと聞き過ぎて困ってる。
比喩ってものが通じないからな、あいつには。
ついでに言うと、加減というものも知らない。
「でもなー、うん。相棒なんてやめてやる!と思ったことは…ぶっちゃけ、ある」
あるのかよ。
そこは、嘘でもないと言って欲しかったな。
そうだな。キュレムも人間だもんな。
畜生、もうやってられるか!と思うときだってある。
俺だって、長い年月生きてきて。
そう思った瞬間が、何度あったことか。
あのシルナ・エインリーでさえ、もうやってられるか!で、自分の使命を放棄したんだもんな。
誰だって、そう思うときがあるのは当たり前だ。
「でも、無理なんだよ」
「…無理?」
「そ、無理」
それは…。
「シュニィに頼んでも、ペアを解消してもらえないからか?」
「そういう意味じゃないよ」
職務上、二人のペアを解消しない方が良いから、ではなく。
「何て言うかさ…相棒って、家族と一緒なんだよ」
「家族…」
俺にはもう、とっくに家族はいない。
記憶にも、ほとんど残ってないが。
「どんなに嫌いでも、この野郎!って思っても、家族は家族だろ?家族やめろって言われても、それは出来ない話だろ?」
「…確かにな」
どんなに望まなくても、血の繋がりがある限り、家族である事実には変わりはない。
「まぁ、絶縁や勘当はあるし、実際俺も、実家からは絶縁されてるけども…」
そうなのか。
それは切ないな。
「…それでも、いや…だからこそ、ルイーシュは家族だし、どんなに怠惰で、どーしようもない奴でも…それでもあいつ、俺の家族みたいなもんだからさ」
「…」
「この野郎!って思った日の翌日には、もうこうして探し回ってるし。もう顔も見たくねぇ!って思った数時間後には、結局また一緒に喋ってるし。そういうもんじゃね?相棒って」
…そうだな。
実際俺も、同じことしてるな。
この野郎!って八つ当たりして、数時間後にはそのことを後悔して。
翌日になったら、こうして会いに行こうとしている。
「切っても切れない、ってことか」
「全くだ。切っても切っても情が生えてくる。お陰で今日も、元気にルイーシュ探しだぜ畜生!何処行きやがったあいつ!」
…お疲れ様。
「そんじゃジュリス、俺もう行くよ」
「あぁ。…早く見つかると良いな」
「本当だよ。切実にそう祈っててくれ!」
任務時間までに、キュレムがルイーシュを見つけられることを祈りつつ。
俺は、ゆっくりと女性用隊舎へと足を向けた。
切っても切れない、家族みたいなもん…か。
良いことを聞いた気がするよ。
ベリクリーデが、俺をそう思ってるかは別の話だがな。
いずれ俺達も、キュレムとルイーシュのような関係になるのだろうか?
…それはそれで、怖い気がしなくもないが。
少なくとも、ベリクリーデは脱走はしないので。
そこは安心、だと思った。
…の、だが。


