神殺しのクロノスタシス3

翌日。

目を開けると、目的地の東方都市トラーチェまで、あと一時間ちょっとのところまで来ていた。

…座ったまま寝ちゃったから、身体のあちこちが痛い。

…それにしても、女王様直々の任務って何なんだろう。

駅に着いたら、迎えの聖魔騎士が待ってる、って指令書に書いてあるけど。

そこで何をするのかについては、何も書いてないのだ。

何をさせられるのか分からないと、やっぱりちょっと、不安になるよね。

全然想像出来ない。

それに。

明るくなって、ようやく窓の外の景色が見えるようになったが。 

王都セレーナに比べると、ここは大変田舎だ。

家屋より、田畑の方が広い面積を占めている。

高い山々が並び、周囲は緑に囲まれている。

人の数より、木の数のほうが多そう。

こんな田舎な土地で、秘密の任務…。

ますます、何をさせられるのか分からない。

それとも、秘密の任務だからこそ、人目の少ないところでしか出来ないのだろうか?

…。

私には、とても想像出来ない。

私は、ジュリスみたいに頭が良くないから…。

そうこう考えている間に、ようやく列車が終点に到着した。

終点が、ここトラーチェである。

僅かな荷物を持って、列車を降りる。

改札を抜けて、きょろきょろと周りを見渡す。

迎えの聖魔騎士が待ってる、って話だったけど…。

…それらしき人が、全然見えない。

私、もしかして来る時間早過ぎた?

でも、すぐに来いって言ってたし…。

すると。

「…おぉ!王都に閉じ込められていた生き神様は、あなたですかな?」

いきなり。

知らないおじさんに、話しかけられた。