「ふぅ…。終わったな」
「結局イレースちゃんが勝ちかぁ…」
「どの世界でも、女性は強い、ってことかな」
「いやぁイレースさんは特別でしょう。某あずきアイスもびっくりの頑固さを備え、」
「何か言いましたか?」
ギラリ、と目が輝くイレース。
おいおい、お前不死身だからってイレースを怒らせるとか馬鹿なのか。
と、思ったら。
「僕は、学院長の心を読んで代弁しただけなので」
「えぇぇっ!?私!?」
シルナに、責任を押し付けやがった。
最低。
「学院長。私が何ですって?」
「いや、い、イレースちゃんは凄いよ。君はその、どんな状況でもしぶとく生き延びられて凄いと思います!」
苦し紛れの敬語。
ここで言葉を間違えたら、線香花火の後に、イレースの盛大な雷花火を見ることになるからな。
「それはそれで面白そうですね」
「お前のせいだろ、馬鹿ナジュ」
犠牲にされるシルナのことも、少しは考えてやれよ。
「ま、まぁ、それはともかく。片付けようよ。明日の朝には、生徒達も帰ってくることだし」
場を宥めるように、天音がそう言った。
良かったな、こういうとき天音がいて。
収拾つかなくなるところだった。
「む、仕方ないですね…。もう夜も遅いですし、早いところ撤収しましょうか」
シルナ、命拾い。
「ですねー。僕も、そろそろリリスとイチャつく時間ですし…」
「何言ってるんですか。片付けは大人達でやるんですよ」
「うぇ〜」
うぇーじゃねぇ。
やるんだよ。
それから。
「子供らは帰れ。帰って寝ろ」
「え。何で?」
「子供はもう寝る時間だ」
「大丈夫だよ。僕達、夜の方が活動的になるから」
夜行性かよ。
未だに、暗殺者時代の癖が抜けてないようだが。
イーニシュフェルト魔導学院に来たからには、そうは行かない。
「良いから、二人は帰って寝ろ。片付けはこっちでやっとくから」
「えー」
「異論は認めん。子供は寝る時間だ」
しっしっ、と二人を追い返す。
準備も片付けも、大人達の仕事だ。
子供は、遊んで寝るのが仕事。
故に、お前達はさっさと帰れ。
「仕方ないなぁ…。帰ろっか、『八千代』」
「そうだね」
宜しい。
寄り道せず帰れよ。
暗闇の中、学生寮に帰っていく二人を見届け。
俺達は、宴の片付けを始めた。
「結局イレースちゃんが勝ちかぁ…」
「どの世界でも、女性は強い、ってことかな」
「いやぁイレースさんは特別でしょう。某あずきアイスもびっくりの頑固さを備え、」
「何か言いましたか?」
ギラリ、と目が輝くイレース。
おいおい、お前不死身だからってイレースを怒らせるとか馬鹿なのか。
と、思ったら。
「僕は、学院長の心を読んで代弁しただけなので」
「えぇぇっ!?私!?」
シルナに、責任を押し付けやがった。
最低。
「学院長。私が何ですって?」
「いや、い、イレースちゃんは凄いよ。君はその、どんな状況でもしぶとく生き延びられて凄いと思います!」
苦し紛れの敬語。
ここで言葉を間違えたら、線香花火の後に、イレースの盛大な雷花火を見ることになるからな。
「それはそれで面白そうですね」
「お前のせいだろ、馬鹿ナジュ」
犠牲にされるシルナのことも、少しは考えてやれよ。
「ま、まぁ、それはともかく。片付けようよ。明日の朝には、生徒達も帰ってくることだし」
場を宥めるように、天音がそう言った。
良かったな、こういうとき天音がいて。
収拾つかなくなるところだった。
「む、仕方ないですね…。もう夜も遅いですし、早いところ撤収しましょうか」
シルナ、命拾い。
「ですねー。僕も、そろそろリリスとイチャつく時間ですし…」
「何言ってるんですか。片付けは大人達でやるんですよ」
「うぇ〜」
うぇーじゃねぇ。
やるんだよ。
それから。
「子供らは帰れ。帰って寝ろ」
「え。何で?」
「子供はもう寝る時間だ」
「大丈夫だよ。僕達、夜の方が活動的になるから」
夜行性かよ。
未だに、暗殺者時代の癖が抜けてないようだが。
イーニシュフェルト魔導学院に来たからには、そうは行かない。
「良いから、二人は帰って寝ろ。片付けはこっちでやっとくから」
「えー」
「異論は認めん。子供は寝る時間だ」
しっしっ、と二人を追い返す。
準備も片付けも、大人達の仕事だ。
子供は、遊んで寝るのが仕事。
故に、お前達はさっさと帰れ。
「仕方ないなぁ…。帰ろっか、『八千代』」
「そうだね」
宜しい。
寄り道せず帰れよ。
暗闇の中、学生寮に帰っていく二人を見届け。
俺達は、宴の片付けを始めた。


