神殺しのクロノスタシス3

日が沈んだ頃。

俺は、まず令月の部屋を訪ねた。

すると。

「はい、次『八千歳』」

「ん〜…。エグい手出してくるなぁも〜…」

すぐりを呼びに行くまでもなく。

二人は、令月の部屋で将棋を差していた。

…仲良しで何より。

ポーカーは知らないが、将棋は知ってるんだな。

良い対局してるところ、邪魔するのは申し訳ないんだが。

「令月、すぐり」

「んんん〜…」

「あと30秒だよ」

「ちょっと急かさないでよ〜!余計分かんなくなるじゃん!」

おい。

「こら、そこの悪ガキ二人組」

「あと15秒」

「あ〜!もうだから急かすなって!はい!これでどう?」

「はい、王手」

「あーっ!!ちょっとやっぱ今のナシ!ナシ!」

おいっての。

「お前ら!将棋は良いから話を聞け!」

「ちょっと今忙しいんだから、後にして!」

「忙しいも何も、もう僕の勝ちだよ」

「だからぁ、今のはナシだってば!」

イラッ。

「お前ら!話聞けって言ってるだろ!何将棋に夢中になってんだ!」

「え?だって楽しいから…。もう四時間やってる」

本当にエンジョイしてんな。

「何さ、うるさいな〜もう…。散々『八千代』と仲良くしろ〜仲良くしろ〜言っておいて、本当に仲良くしてたら邪魔しにくるんだから」

ご最も。

子供って、たまにこういうド正論突きつけてくるから厄介だよ。

しかし、それはそれ。

「ちょっと来い、お前ら」

「…?何処に?」

「もう下校時刻過ぎてるよ。怒られるよイレースせんせーに」

「今回はイレースも公認だから、心配ない。ちょっと出てこい」

きょとんとして、顔を見合わせる二人。

「…なんだろーね?夜に呼び出されるって…」

「分かんない…。闇討ちかな」

発想がさすが暗殺者。

しかし、闇討ちではない。

「ほら、もう準備出来てるから。早く来い」

「だって。今良いとこだったのにー」

良いとこってか、お前負けてたじゃん。

というツッコミは、後にして。

俺は、令月とすぐりを連れて、学生寮を出た。