「…何で離したの?」
「脅威ではないからだ」
…何?
「貴様の素性は割れている。回復魔法専門。イーニシュフェルト魔導学院の魔導師の中で、最弱の男」
「…」
「戦いを厭い、後方で仲間の治療にのみ徹する。多少の光魔法は使えるようだが、それとて大した脅威ではない」
…そう。
「殺すのは簡単だが、貴様は回復魔法の得手により、自己治癒力が他の者より高いと聞く。ならば、問題ない。完膚なきまでに切り捨てるのみ」
だったら、最初に…僕の喉元を掻き切るべきだったね。
そうすれば、万に一つでも勝ち目は生まれただろうに。
そして、それが『アメノミコト』のやり方のはず。
これも何かの罠かと疑ったが、恐らく違う。
ヴァルシーナに連れられてここに来たときから、この人達は既に、ヴァルシーナの洗脳魔法下にあるのだろう。
つまり、僕を脅威とみなしていないのは、この人の意志ではなく、ヴァルシーナだ。
仕方ないね。ヴァルシーナと僕には、大した接点はないのだから。
「…良かった」
「…?何がだ」
「二つある。一つ目は、ここに僕の仲間が誰もいないこと」
こんな姿は、見られたくないから。
いや、ナジュさんだけは、読心魔法で薄々勘付いてはいたのだろうけど。
そして、僕をイーニシュフェルト魔導学院に連れてきた、シルナ・エインリー学院長。
彼ももしかしたら、長年の勘で、気づいているかもしれない。
気づいていたから、僕をここに…学院に連れてきたのかもしれない。
あくまで、養護教員として。
でも、実際に見せるのと、想像するのでは、全然違うだろう?
そして。
「二つ目は…君が、君達が、『俺』を舐めていてくれたこと」
だから。
俺は杖を手放し、代わりに。
光魔法で作った…双剣を両手に構えた。
「ごめんね。久し振りだから…ちょっと、手加減出来ないかもしれない」
「…!」
俺の素性は割れている、と言ったな?
ヴァルシーナ。
それが本当に真実の情報なのか、確かめさせてもらうよ。
「脅威ではないからだ」
…何?
「貴様の素性は割れている。回復魔法専門。イーニシュフェルト魔導学院の魔導師の中で、最弱の男」
「…」
「戦いを厭い、後方で仲間の治療にのみ徹する。多少の光魔法は使えるようだが、それとて大した脅威ではない」
…そう。
「殺すのは簡単だが、貴様は回復魔法の得手により、自己治癒力が他の者より高いと聞く。ならば、問題ない。完膚なきまでに切り捨てるのみ」
だったら、最初に…僕の喉元を掻き切るべきだったね。
そうすれば、万に一つでも勝ち目は生まれただろうに。
そして、それが『アメノミコト』のやり方のはず。
これも何かの罠かと疑ったが、恐らく違う。
ヴァルシーナに連れられてここに来たときから、この人達は既に、ヴァルシーナの洗脳魔法下にあるのだろう。
つまり、僕を脅威とみなしていないのは、この人の意志ではなく、ヴァルシーナだ。
仕方ないね。ヴァルシーナと僕には、大した接点はないのだから。
「…良かった」
「…?何がだ」
「二つある。一つ目は、ここに僕の仲間が誰もいないこと」
こんな姿は、見られたくないから。
いや、ナジュさんだけは、読心魔法で薄々勘付いてはいたのだろうけど。
そして、僕をイーニシュフェルト魔導学院に連れてきた、シルナ・エインリー学院長。
彼ももしかしたら、長年の勘で、気づいているかもしれない。
気づいていたから、僕をここに…学院に連れてきたのかもしれない。
あくまで、養護教員として。
でも、実際に見せるのと、想像するのでは、全然違うだろう?
そして。
「二つ目は…君が、君達が、『俺』を舐めていてくれたこと」
だから。
俺は杖を手放し、代わりに。
光魔法で作った…双剣を両手に構えた。
「ごめんね。久し振りだから…ちょっと、手加減出来ないかもしれない」
「…!」
俺の素性は割れている、と言ったな?
ヴァルシーナ。
それが本当に真実の情報なのか、確かめさせてもらうよ。


