「矜持は立派ですが、しかし僕は、あなたに足止めされる訳にはいかな…」
と、僕がまだ喋っている間に。
ご老人の、素早い斬撃が飛んできた。
僕はそれを避け、杖を振った。
風魔法の刃がご老人を襲ったが、ご老人はそれすら切り捨てた。
さすが、老いたとはいえ、『終日組』を名乗るだけのことはある。
とはいえ、こちらに読心魔法が使える以上、どれだけ向こうが刀を振ったところで…。
「無駄死にですよ、あなた」
「無駄死にでも構わん。この魂は、既に『アメノミコト』に捧げている!」
「…良いですね、無駄死に出来るって」
僕は羨ましい。
例えそこに意味がなくても、人生の結末に死が待っているのなら、僕はそれだけで羨ましい。
そのときだった。
読心魔法で、ご老人が何を企んでいるのか分かった。
一応、読心魔法対策…もどきみたいなものは、してきてたんだ。
「あ、やば」
「もう遅い」
ご老人は、懐から拳大の球体を投げた。
閃光弾だ。
急激に、目を開けていられないほどの眩しい光が飛び込んできた。
そしてその一瞬、気を逸らされた僕は、読心魔法を途切れさせてしまった。
おまけに、閃光弾をまともに食らったせいで、目を開けても真っ白で何も見えない。
成程、そんな対策法もあるのか。
一瞬でも僕を動揺させれば、読心魔法は途切れる。
良い手段だね。簡単で。
僕の読心魔法を、一瞬でも途切れさせる為。
その為に、暗殺者らしくもない、派手な閃光弾なんて獲物を使ってきたのだ。
そして。
その一瞬の隙が、僕の右腕の肘から下を両断した。
切られた。
長年、不死身の身体をやっている身だ。
身体を切られれば、すぐに分かる。
あ、今腕なくなったな、って。
切断面から、噴水のように血が噴き出すのも分かった。
そして『アメノミコト』所属であるあのご老人の刀には、間違いなく毒が塗ってある。
ご老人の目的は、僕をここに留め、ヴァルシーナ達のもとに向かわせないこと。
また前みたいに、呼吸を止める毒か、あるいは身体を麻痺させる毒か。
いずれにしても、僕をこの場から動かさない為、移動させない為の毒を使っているはず。
だから、ご老人はその毒を塗った刀を、少しでも僕に掠らせさえすれば。
それだけで、任務完了なのだ。
だが、そうは行かない。
僕は、残された左手で杖を振り。
発生させた風魔法の刃で、切られた右腕を、肩の辺りから一刀両断した。
毒が身体に回る前に、右腕を丸ごと切断した。
これで、毒は回らない。
ご老人が閃光弾を使ってから、僕が肩から右腕を切り落とすまで。
この一連の全てが、一瞬の攻防だった。
と、僕がまだ喋っている間に。
ご老人の、素早い斬撃が飛んできた。
僕はそれを避け、杖を振った。
風魔法の刃がご老人を襲ったが、ご老人はそれすら切り捨てた。
さすが、老いたとはいえ、『終日組』を名乗るだけのことはある。
とはいえ、こちらに読心魔法が使える以上、どれだけ向こうが刀を振ったところで…。
「無駄死にですよ、あなた」
「無駄死にでも構わん。この魂は、既に『アメノミコト』に捧げている!」
「…良いですね、無駄死に出来るって」
僕は羨ましい。
例えそこに意味がなくても、人生の結末に死が待っているのなら、僕はそれだけで羨ましい。
そのときだった。
読心魔法で、ご老人が何を企んでいるのか分かった。
一応、読心魔法対策…もどきみたいなものは、してきてたんだ。
「あ、やば」
「もう遅い」
ご老人は、懐から拳大の球体を投げた。
閃光弾だ。
急激に、目を開けていられないほどの眩しい光が飛び込んできた。
そしてその一瞬、気を逸らされた僕は、読心魔法を途切れさせてしまった。
おまけに、閃光弾をまともに食らったせいで、目を開けても真っ白で何も見えない。
成程、そんな対策法もあるのか。
一瞬でも僕を動揺させれば、読心魔法は途切れる。
良い手段だね。簡単で。
僕の読心魔法を、一瞬でも途切れさせる為。
その為に、暗殺者らしくもない、派手な閃光弾なんて獲物を使ってきたのだ。
そして。
その一瞬の隙が、僕の右腕の肘から下を両断した。
切られた。
長年、不死身の身体をやっている身だ。
身体を切られれば、すぐに分かる。
あ、今腕なくなったな、って。
切断面から、噴水のように血が噴き出すのも分かった。
そして『アメノミコト』所属であるあのご老人の刀には、間違いなく毒が塗ってある。
ご老人の目的は、僕をここに留め、ヴァルシーナ達のもとに向かわせないこと。
また前みたいに、呼吸を止める毒か、あるいは身体を麻痺させる毒か。
いずれにしても、僕をこの場から動かさない為、移動させない為の毒を使っているはず。
だから、ご老人はその毒を塗った刀を、少しでも僕に掠らせさえすれば。
それだけで、任務完了なのだ。
だが、そうは行かない。
僕は、残された左手で杖を振り。
発生させた風魔法の刃で、切られた右腕を、肩の辺りから一刀両断した。
毒が身体に回る前に、右腕を丸ごと切断した。
これで、毒は回らない。
ご老人が閃光弾を使ってから、僕が肩から右腕を切り落とすまで。
この一連の全てが、一瞬の攻防だった。


