ともあれ。
私達は、ナジュ君に事の次第を説明した。
ヴァルシーナちゃんが、羽久の身体に新しい人格を生み出すようけしかけ。
そして生まれた新しい人格の名が、レーヴァテイン。
レーヴァテインは、これまでの羽久の人格と違って、私に敵対している。
その為、レーヴァテインは羽久の身体の一部を切り取り、こっそりと魔法でそれを培養して、羽久と同じ容姿の肉体を手に入れ。
本体の羽久の身体から離れて、もう一つの新しい肉体に乗り移り。
羽久のフリをして、私を暗殺しようとした。
そこで、読心魔法ですり替わりがバレることを懸念し、ナジュ君を一番先に潰しに来たのだろう…と。
「あー、成程ね。それで真っ先に僕が狙われた訳ですか…」
「…ごめんね、ナジュ君」
謝ったって、ナジュ君の受けた苦痛が慰められる訳じゃない。
それでも、謝らずにはいられない。
「別に良いですよ。どうせ死なないんだし。むしろじわじわ殺されるより、一瞬でミンチになった方が、痛みを感じる暇がなくて楽です」
楽…って。
そんなはずはない。
ナジュ君は、ただ死に慣れているから、そう思うだけで。
一般人からしたら、耐え難い痛みを味わったはずだ。
「それで?今羽久さんは?」
「…まだ眠ってるよ」
ナジュ君を医務室に運んだ後、すぐ学院長室に戻ったが。
羽久は、まだ目を覚ましていなかった。
そして、今もまだ眠ったままだ。
ナジュ君が眠っていた隣のベッドで、ひたすら眠っている。
今はどちらの人格なのか…。
「…じゃ、ヴァルシーナとレーヴァテインは?」
「…分からない。逃げたよ」
「また逃げたんですか、あの女…。本当狡猾と言うか…」
…狡猾なのは、彼女じゃない。
私の方だ。
「絶対何かしてくるとは思ってましたが…。そうか、そうですか。羽久さんを利用しましたか…。よくもまぁ次々と、面倒なことばかり考えるもんですね」
「…」
「…それと皆さん、今、もう真夜中でしょ?帰って良いですよ。放っとけば、僕は勝手に再生するんで」
そんな。
「僕はここにいるよ。またあの、レーヴァテインってのが攻めてくるかもしれない」
「生憎俺達、夜型だからね〜。一日二日くらい、寝なくても平気だし」
と、令月君とすぐり君。
「また私の偽物が現れたら堪りませんからね。一緒に行動した方が賢明でしょう」
と、イレースちゃん。
「俺も付き合うぜ。どうやら聖魔騎士団の方には、何も手出ししてないみたいだからな。乗りかかった船だ。放ってはおけねぇ」
と、ジュリス君。
そして、天音君も。
「…身体は治りきってないんだから、まだ回復魔法が必要だよ」
皆して、離れる気はない。
勿論、私も。
「…頑固ですねぇ、皆さん」
「それは褒め言葉?」
「じゃあもう少し緩和策を。ちょっとだけ、学院長と二人きりにしてもらえませんか」
「…え」
「15分で良いので。それなら良いでしょう?」
顔を見合わせるオーディエンス。
そして。
「…良いでしょう。ただ、15分たったら強制突入するのでご了承を」
イレースちゃんが、一つ嘆息して折れた。
「まぁ15分くらいなら」
「何かあったら、すぐに呼べよ」
「ありがとうございまーす」
ナジュ君がそう言うと。
元暗殺者二人組、イレースちゃん、ジュリス君、天音君は、医務室から出ていった。
残されたのは、私とナジュ君と…眠ったままの羽久だけだ。
「…15分しか時間ないので、単刀直入に言いますが」
ナジュ君は、無言の私の代わりに、そう切り出した。
「自分のせいだと思ってますね、あなた」
…やっぱり。
読心魔法、脳みそ足りてなくても変わらずに使えるんじゃないか。
私達は、ナジュ君に事の次第を説明した。
ヴァルシーナちゃんが、羽久の身体に新しい人格を生み出すようけしかけ。
そして生まれた新しい人格の名が、レーヴァテイン。
レーヴァテインは、これまでの羽久の人格と違って、私に敵対している。
その為、レーヴァテインは羽久の身体の一部を切り取り、こっそりと魔法でそれを培養して、羽久と同じ容姿の肉体を手に入れ。
本体の羽久の身体から離れて、もう一つの新しい肉体に乗り移り。
羽久のフリをして、私を暗殺しようとした。
そこで、読心魔法ですり替わりがバレることを懸念し、ナジュ君を一番先に潰しに来たのだろう…と。
「あー、成程ね。それで真っ先に僕が狙われた訳ですか…」
「…ごめんね、ナジュ君」
謝ったって、ナジュ君の受けた苦痛が慰められる訳じゃない。
それでも、謝らずにはいられない。
「別に良いですよ。どうせ死なないんだし。むしろじわじわ殺されるより、一瞬でミンチになった方が、痛みを感じる暇がなくて楽です」
楽…って。
そんなはずはない。
ナジュ君は、ただ死に慣れているから、そう思うだけで。
一般人からしたら、耐え難い痛みを味わったはずだ。
「それで?今羽久さんは?」
「…まだ眠ってるよ」
ナジュ君を医務室に運んだ後、すぐ学院長室に戻ったが。
羽久は、まだ目を覚ましていなかった。
そして、今もまだ眠ったままだ。
ナジュ君が眠っていた隣のベッドで、ひたすら眠っている。
今はどちらの人格なのか…。
「…じゃ、ヴァルシーナとレーヴァテインは?」
「…分からない。逃げたよ」
「また逃げたんですか、あの女…。本当狡猾と言うか…」
…狡猾なのは、彼女じゃない。
私の方だ。
「絶対何かしてくるとは思ってましたが…。そうか、そうですか。羽久さんを利用しましたか…。よくもまぁ次々と、面倒なことばかり考えるもんですね」
「…」
「…それと皆さん、今、もう真夜中でしょ?帰って良いですよ。放っとけば、僕は勝手に再生するんで」
そんな。
「僕はここにいるよ。またあの、レーヴァテインってのが攻めてくるかもしれない」
「生憎俺達、夜型だからね〜。一日二日くらい、寝なくても平気だし」
と、令月君とすぐり君。
「また私の偽物が現れたら堪りませんからね。一緒に行動した方が賢明でしょう」
と、イレースちゃん。
「俺も付き合うぜ。どうやら聖魔騎士団の方には、何も手出ししてないみたいだからな。乗りかかった船だ。放ってはおけねぇ」
と、ジュリス君。
そして、天音君も。
「…身体は治りきってないんだから、まだ回復魔法が必要だよ」
皆して、離れる気はない。
勿論、私も。
「…頑固ですねぇ、皆さん」
「それは褒め言葉?」
「じゃあもう少し緩和策を。ちょっとだけ、学院長と二人きりにしてもらえませんか」
「…え」
「15分で良いので。それなら良いでしょう?」
顔を見合わせるオーディエンス。
そして。
「…良いでしょう。ただ、15分たったら強制突入するのでご了承を」
イレースちゃんが、一つ嘆息して折れた。
「まぁ15分くらいなら」
「何かあったら、すぐに呼べよ」
「ありがとうございまーす」
ナジュ君がそう言うと。
元暗殺者二人組、イレースちゃん、ジュリス君、天音君は、医務室から出ていった。
残されたのは、私とナジュ君と…眠ったままの羽久だけだ。
「…15分しか時間ないので、単刀直入に言いますが」
ナジュ君は、無言の私の代わりに、そう切り出した。
「自分のせいだと思ってますね、あなた」
…やっぱり。
読心魔法、脳みそ足りてなくても変わらずに使えるんじゃないか。


