―――――――…。
「…やめろ」
「羽久、落ち着け。あれがお前の人格の一つなのだとしても、あれとお前は別物…」
…うるさい。
「っ!ジュリス君離れて!!」
「っ!?」
うるさい虫を払おうとしたら、避けられた。
だが、そんなことはどうでも良い。
「…誰だお前」
私は、「それ」を見つめた。
私の身体の中で、勝手に何をしたんだ。
私の身体を勝手に使って、何をしようとしたんだ。
「…しーちゃんに、酷いこと言った」
聞いてたよ、私。
今お前、しーちゃんに酷いこと言ってたよね。
それを言うとね…そういうことを言うとね…しーちゃんは凄く悲しむ。
凄く、心が痛くなる。
それなのに。
何で、私の姿を勝手に使って、私のしーちゃんを、傷つけるの?
駄目だね。お前みたいなのは、生きていちゃいけないね。
お前みたいなのは…邪魔だね。
「…死ね」
「っ!皆離れて!」
しーちゃんが何かを叫ぶと、周りにいた虫達が散った。
都合が良い。
私が殺したいのは、この「私の偽物」だけだ。
しかし。
「…やはり出たか。化け物め」
「あ…?」
見覚えがあるけど、よく知らない女が現れた。
一人二人と…面倒なモノが増える。
「ヴァルシーナちゃん…!やっぱり、君の仕業か…!」
しーちゃんが、憎々しげにその女を睨んだ。
そうか。
この女も、しーちゃんの敵なんだ。
じゃあ殺そう。
「初動は失敗した。だが、これで終わりではない。このレーヴァテインは、紛れもなく二十音・グラスフィアの人格の一つだ。もっとも…目覚めさせたのは、私だがな」
「…!?君は、何をして…」
「お喋りは終わりだ。行くぞ」
何が「行くぞ」だ。
私が、しーちゃんの敵を逃がすと思ってるのか。
私は、懐中時計の蓋を開けた。
しかし。
「二十音!やめなさい!」
えっ。
しーちゃんが止めた。しーちゃんが怒った。
しーちゃんが。
その隙に、私の偽物と、しーちゃんの敵の女が、霧のように消えた。
「…っ!あいつら…」
「学院長、まだ追って…」
「駄目。動かないで、令月君もすぐり君も。誰も動かないで」
「…」
しーちゃんが、しーちゃんを取り巻く虫達にそう指示した。
…しーちゃん…。
凄く険しい顔をしてる。
知ってるよ。怖いんだよね。
さっきみたいな敵がいて、しーちゃんと私を脅かすから。
でも大丈夫。
私が殺す。しーちゃんの敵は、私が全部、
すると。
しーちゃんが、一変して優しい笑顔になった。
いつもの、優しい笑顔。
そして。
「…おいで、二十音」
他でもない、私を呼んだ。
「…やめろ」
「羽久、落ち着け。あれがお前の人格の一つなのだとしても、あれとお前は別物…」
…うるさい。
「っ!ジュリス君離れて!!」
「っ!?」
うるさい虫を払おうとしたら、避けられた。
だが、そんなことはどうでも良い。
「…誰だお前」
私は、「それ」を見つめた。
私の身体の中で、勝手に何をしたんだ。
私の身体を勝手に使って、何をしようとしたんだ。
「…しーちゃんに、酷いこと言った」
聞いてたよ、私。
今お前、しーちゃんに酷いこと言ってたよね。
それを言うとね…そういうことを言うとね…しーちゃんは凄く悲しむ。
凄く、心が痛くなる。
それなのに。
何で、私の姿を勝手に使って、私のしーちゃんを、傷つけるの?
駄目だね。お前みたいなのは、生きていちゃいけないね。
お前みたいなのは…邪魔だね。
「…死ね」
「っ!皆離れて!」
しーちゃんが何かを叫ぶと、周りにいた虫達が散った。
都合が良い。
私が殺したいのは、この「私の偽物」だけだ。
しかし。
「…やはり出たか。化け物め」
「あ…?」
見覚えがあるけど、よく知らない女が現れた。
一人二人と…面倒なモノが増える。
「ヴァルシーナちゃん…!やっぱり、君の仕業か…!」
しーちゃんが、憎々しげにその女を睨んだ。
そうか。
この女も、しーちゃんの敵なんだ。
じゃあ殺そう。
「初動は失敗した。だが、これで終わりではない。このレーヴァテインは、紛れもなく二十音・グラスフィアの人格の一つだ。もっとも…目覚めさせたのは、私だがな」
「…!?君は、何をして…」
「お喋りは終わりだ。行くぞ」
何が「行くぞ」だ。
私が、しーちゃんの敵を逃がすと思ってるのか。
私は、懐中時計の蓋を開けた。
しかし。
「二十音!やめなさい!」
えっ。
しーちゃんが止めた。しーちゃんが怒った。
しーちゃんが。
その隙に、私の偽物と、しーちゃんの敵の女が、霧のように消えた。
「…っ!あいつら…」
「学院長、まだ追って…」
「駄目。動かないで、令月君もすぐり君も。誰も動かないで」
「…」
しーちゃんが、しーちゃんを取り巻く虫達にそう指示した。
…しーちゃん…。
凄く険しい顔をしてる。
知ってるよ。怖いんだよね。
さっきみたいな敵がいて、しーちゃんと私を脅かすから。
でも大丈夫。
私が殺す。しーちゃんの敵は、私が全部、
すると。
しーちゃんが、一変して優しい笑顔になった。
いつもの、優しい笑顔。
そして。
「…おいで、二十音」
他でもない、私を呼んだ。


