「お前は何だ。本物か?違うだろう。お前も偽物だ。その身体の付属品でしかない」
「そ、れは…」
ずっと疑問に思っていて。
ナジュによって裏付けされた、事実。
残酷な事実。
そう、俺はこの身体の本物じゃない。
俺という…羽久・グラスフィアという人格は、本物のこの身体の持ち主が作り出した、派生した人格でしかない…。
幹から分かれた、一本の枝に過ぎない。
「そして、私もお前と同じだ」
「…!?」
…なん、だって?
「私もそう。私も、二十音・グラスフィアの人格の一つでしかない」
「…成程」
愕然としている俺の代わりに、シルナが答えた。
「君も新しい人格なんだ。羽久や、未来ちゃんやステラちゃんと同じように、二十音が作り出した人格の一つなんだ」
「そうだ」
「で、君という人格は、私の存在を許さない。そうだね?」
「…当たり前だ」
「羽久」は、持っていた剣を床に落とした。
そして、およそ俺の身体が言うはずのないことを言った。
「世界の裏切り者。神を殺さず、己の私欲の為に使命を忘れ、死者の悲願を踏みにじっておきながら、のうのうと生き長らえている恥知らず」
なっ…。
「使命を果たせないなら、何故貴様は生きている?生き恥を晒すくらいなら、今すぐ自害して、己が裏切った同胞に謝ってこい」
「…言い返す言葉がないね」
…何で。
何でその身体で…何でその身体が…そんなことを。
思ってない。俺はそんなこと思ってない。
その身体で、何でシルナにそんなことを言うんだ。
「他の人格の誰が許そうと、私は許さない。私はヴァルシーナ様の意志に従う。あの方こそ、貴様が腐敗させた世界を正せる、その資格を持つ方だ」
「…そうなのかもしれないね」
…やめろ。
「その為に、私は本体から人格を切り離した。時間をかけて、この身体の一部を切り取り、細胞を増やし、新しい身体を手に入れた。全ては…『あるべき世界』の為。貴様を殺す為だ」
やめろ。
「これは私の意志。私の名は…レーヴァテイン。覚えておけ。私は貴様を地獄に叩き落とす。その為に私は生まれた」
やめ、
プツン、と。
意識が途切れた。
「…っ!おい、羽久しっかりしろ!」
ジュリスの声が聞こえたが、俺はその声に答えることが出来なかった。
何故なら。
この身体は、俺のものではないからだ。
「そ、れは…」
ずっと疑問に思っていて。
ナジュによって裏付けされた、事実。
残酷な事実。
そう、俺はこの身体の本物じゃない。
俺という…羽久・グラスフィアという人格は、本物のこの身体の持ち主が作り出した、派生した人格でしかない…。
幹から分かれた、一本の枝に過ぎない。
「そして、私もお前と同じだ」
「…!?」
…なん、だって?
「私もそう。私も、二十音・グラスフィアの人格の一つでしかない」
「…成程」
愕然としている俺の代わりに、シルナが答えた。
「君も新しい人格なんだ。羽久や、未来ちゃんやステラちゃんと同じように、二十音が作り出した人格の一つなんだ」
「そうだ」
「で、君という人格は、私の存在を許さない。そうだね?」
「…当たり前だ」
「羽久」は、持っていた剣を床に落とした。
そして、およそ俺の身体が言うはずのないことを言った。
「世界の裏切り者。神を殺さず、己の私欲の為に使命を忘れ、死者の悲願を踏みにじっておきながら、のうのうと生き長らえている恥知らず」
なっ…。
「使命を果たせないなら、何故貴様は生きている?生き恥を晒すくらいなら、今すぐ自害して、己が裏切った同胞に謝ってこい」
「…言い返す言葉がないね」
…何で。
何でその身体で…何でその身体が…そんなことを。
思ってない。俺はそんなこと思ってない。
その身体で、何でシルナにそんなことを言うんだ。
「他の人格の誰が許そうと、私は許さない。私はヴァルシーナ様の意志に従う。あの方こそ、貴様が腐敗させた世界を正せる、その資格を持つ方だ」
「…そうなのかもしれないね」
…やめろ。
「その為に、私は本体から人格を切り離した。時間をかけて、この身体の一部を切り取り、細胞を増やし、新しい身体を手に入れた。全ては…『あるべき世界』の為。貴様を殺す為だ」
やめろ。
「これは私の意志。私の名は…レーヴァテイン。覚えておけ。私は貴様を地獄に叩き落とす。その為に私は生まれた」
やめ、
プツン、と。
意識が途切れた。
「…っ!おい、羽久しっかりしろ!」
ジュリスの声が聞こえたが、俺はその声に答えることが出来なかった。
何故なら。
この身体は、俺のものではないからだ。


