「…マジで?」
「本当にっ?本当に?二人共、友達になるって言ったの?」
「口では言ってませんが、二人の心の中を覗いたら、そう書いてあったので」
…マジかよ。
「僕も驚きましたよ。今朝早く、僕がまだリリスとイチャついてるときに、二人が窓から訪ねてきましてね」
要らん情報まで言わんで良い。
そして奴らは、ちゃんとドアから入るということを覚えろ。
窓は出入り口ではない。
「二人で共闘して、学院長を倒すことに決めたから、訓練に協力してくれと言われたので、僕は快く承諾したんです」
「ちょっと待っておかしい。何でそうなるの?ねぇ、何でそうなるのっ?」
「そうだったのか…。それで朝から稽古場に入り浸って…」
「羽久!?納得しないで!異議を申し立てて!」
うるせぇ。
二人が仲良くするって言ってんだ。お前は潔くその礎となれ。
本望だろ。
「しかし、二人共現状、連帯感ゼロなので。学院長どころか、僕に掠り傷一つつけられない有り様です」
「うーん…」
…それは、まぁ…仕方ないと言えば、仕方ない。
令月もすぐりも言っていたように、『アメノミコト』時代は、誰かと共闘するという経験がなかった。
基本的に、暗殺は単独任務だ。
それは、暗殺という秘匿性の高い任務を遂行する為に、当然のことだ。
暗殺とは、誰かに隠れて、ターゲットにも周囲にも気づかれず、こっそりと行われ、跡を残さないよう証拠を隠滅する仕事。
暗殺者の数が増えれば、隠す手間も、証拠を隠滅する手間も、倍増する。
おまけに、暗殺が露見するリスクも格段に増えることになる。
すぐりは『玉響』と共に、ルーデュニアに攻め込んできたが。
あのときだって、結局二人は共闘することなく、それぞれで襲ってきたし。
基本的に、この暗殺者達。
誰かと共闘するということに、全く慣れていない。
だから、お互い足を引っ張ることになる。
当たり前だ。
今までずっと、「個」の強さばかりを求められて、そればかりを伸ばしてきた。
いきなり誰かと組んで戦え、と言われても。
まず、その誰かと呼吸を合わせることさえ難しいだろう。
個々人は充分強いんだけどな。
強い者と強い者を組み合わせたからって、更に強くなるとは限らない。
この二人の場合、むしろ弱体化している。
…難しいな。
だが、そんなことは今はどうでも良い。
「そ、そっか…!二人共友達になったんだね。良かった…!」
そう、そっちの方が大事だ。
勿論、仲良くしようと決めて、すぐに仲良くなれる訳じゃないことは分かってる。
でも、それがどうしたというのだ。
絆というものは、一朝一夕で築けるものではない。
そしてこの二人は、その絆への一歩を、ようやく歩き始めたのだ。
それ以上に大事なことが、他にあるだろうか…。
「…あ、俺良いこと思いついた」
「何?」
「相手は学院長なんだから、また前みたいにチョコレートにデスソースを仕込んで、悶えてる隙に首を獲るのはどう?」
「成程、やってみる価値はありそうだね」
…。
…それ以上に大切なことは…他にない。うん。
「ちょっと二人共!?仲良くなるのは良いんだけど…何を企んでるの!?やめて怖い!あ、ほらチョコ!チョコあげるからほら!」
シルナは青ざめながら、必死にチョコレートで二人を懐柔しようとしていた。
…まぁ、頑張れ。シルナ。
それよりも。
「共闘…。二人で連携…か」
「んん〜?何か企んでますね、羽久さん」
「人聞きの悪いことを言うな」
企んでるんじゃねぇ。
共闘の道を歩き始めた令月とすぐりの為に、ちょっと思いついたことがあるだけだ。
「本当にっ?本当に?二人共、友達になるって言ったの?」
「口では言ってませんが、二人の心の中を覗いたら、そう書いてあったので」
…マジかよ。
「僕も驚きましたよ。今朝早く、僕がまだリリスとイチャついてるときに、二人が窓から訪ねてきましてね」
要らん情報まで言わんで良い。
そして奴らは、ちゃんとドアから入るということを覚えろ。
窓は出入り口ではない。
「二人で共闘して、学院長を倒すことに決めたから、訓練に協力してくれと言われたので、僕は快く承諾したんです」
「ちょっと待っておかしい。何でそうなるの?ねぇ、何でそうなるのっ?」
「そうだったのか…。それで朝から稽古場に入り浸って…」
「羽久!?納得しないで!異議を申し立てて!」
うるせぇ。
二人が仲良くするって言ってんだ。お前は潔くその礎となれ。
本望だろ。
「しかし、二人共現状、連帯感ゼロなので。学院長どころか、僕に掠り傷一つつけられない有り様です」
「うーん…」
…それは、まぁ…仕方ないと言えば、仕方ない。
令月もすぐりも言っていたように、『アメノミコト』時代は、誰かと共闘するという経験がなかった。
基本的に、暗殺は単独任務だ。
それは、暗殺という秘匿性の高い任務を遂行する為に、当然のことだ。
暗殺とは、誰かに隠れて、ターゲットにも周囲にも気づかれず、こっそりと行われ、跡を残さないよう証拠を隠滅する仕事。
暗殺者の数が増えれば、隠す手間も、証拠を隠滅する手間も、倍増する。
おまけに、暗殺が露見するリスクも格段に増えることになる。
すぐりは『玉響』と共に、ルーデュニアに攻め込んできたが。
あのときだって、結局二人は共闘することなく、それぞれで襲ってきたし。
基本的に、この暗殺者達。
誰かと共闘するということに、全く慣れていない。
だから、お互い足を引っ張ることになる。
当たり前だ。
今までずっと、「個」の強さばかりを求められて、そればかりを伸ばしてきた。
いきなり誰かと組んで戦え、と言われても。
まず、その誰かと呼吸を合わせることさえ難しいだろう。
個々人は充分強いんだけどな。
強い者と強い者を組み合わせたからって、更に強くなるとは限らない。
この二人の場合、むしろ弱体化している。
…難しいな。
だが、そんなことは今はどうでも良い。
「そ、そっか…!二人共友達になったんだね。良かった…!」
そう、そっちの方が大事だ。
勿論、仲良くしようと決めて、すぐに仲良くなれる訳じゃないことは分かってる。
でも、それがどうしたというのだ。
絆というものは、一朝一夕で築けるものではない。
そしてこの二人は、その絆への一歩を、ようやく歩き始めたのだ。
それ以上に大事なことが、他にあるだろうか…。
「…あ、俺良いこと思いついた」
「何?」
「相手は学院長なんだから、また前みたいにチョコレートにデスソースを仕込んで、悶えてる隙に首を獲るのはどう?」
「成程、やってみる価値はありそうだね」
…。
…それ以上に大切なことは…他にない。うん。
「ちょっと二人共!?仲良くなるのは良いんだけど…何を企んでるの!?やめて怖い!あ、ほらチョコ!チョコあげるからほら!」
シルナは青ざめながら、必死にチョコレートで二人を懐柔しようとしていた。
…まぁ、頑張れ。シルナ。
それよりも。
「共闘…。二人で連携…か」
「んん〜?何か企んでますね、羽久さん」
「人聞きの悪いことを言うな」
企んでるんじゃねぇ。
共闘の道を歩き始めた令月とすぐりの為に、ちょっと思いついたことがあるだけだ。


