神殺しのクロノスタシス3

しかし。

二人を探そうにも、何処にいるのか分からない。

学生寮に行ってみたのだが、不在。

あいつら、基本気配を消して行動してるからな。

意図してるのかしてないのか、シルナ分身の目もあっさり掻い潜るし。

何処にいるのか分からないんだよ。

エリュティア呼んできて、探してもらわなきゃならないレベル。

「いないねぇ…何処行ったんだろう?」

「さぁ…。学外には出てないと思うが…」

「そういえば、さっきからナジュ君もいないしなぁ〜。何処にいるんだろ…」

と、話しながら廊下を歩いていると。

「あ、イレース」

「あら、あなた達」

学院の玄関口に、イレースがいた。

玄関口の掲示板に貼られたポスターを、貼り替えているようだ。

ありがとう。

そういう地味な仕事を君がしてくれるから、こんな学院長でも、上手くイーニシュフェルト魔導学院が運営されているのだ。

本当にありがとう。

「あっ、イレースちゃん!」

「何してるんですか?こんなところで。また下らないことでも思いつきました?」

辛辣。

「あのね、あのね。イレースちゃん、令月君とすぐり君見なかった?」

「あの悪ガキ二人組ですか?今日は見てませんが…」

悪ガキ二人組呼ばわり。

あながち間違ってないのがさすがである。

「えー。何処行ったんだろう…」

「じゃあイレース、ナジュは?あいつは見なかったか?」

あいつなら、悪ガキ二人組の居場所を知ってるかも。

「あぁ、あのふしだら読心教師ですか?あれなら見ましたよ」

あれ呼ばわり。

ふしだら読心教師呼ばわり。

そして、全く間違ってないのもさすがである。

「朝っぱらから、稽古場に行くんだって言って、職員室に鍵取りに来ましたから」

「稽古場…?」

ナジュが?何で?

あいつが、今更何の稽古をするんだ?

「理由は知りませんよ。聞きたくもありませんし」

辛辣。

「まだいるんじゃないですか?稽古場に」

「そうか…ありがとう。ちょっと行ってくる」

「そうですか」

「ありがとうねイレースちゃん!はいっ、チョコあげる」

「結構です」

辛辣。

チョコを拒否され、打ちひしがれているシルナを引き摺って。

俺達は、稽古場に向かった。