そうかぁ。
子供だから、子供っぽい懐柔作戦で行けるかと思ったが。
そこまで子供じゃなかったか。
仕方ない。
じゃ、もう少し大人っぽい話をしようか。
「ねぇ、すぐりさん」
「…何さ」
「そんなに嫌いですか。令月さんのこと」
「嫌いだよ」
即答だった。
本当に嫌いなんだろうなぁ。
でも。
「何で嫌いなんですか?」
僕が、そう尋ねると。
すぐりさんは、青天の霹靂みたいな顔で固まった。
「何でって…何で…それは…」
「自分より強くて、自分より頭領様に気に入られてたから?だから気に食わなかった?」
「…」
そうなんだろうね。
本当に心読んでないから、分からないけど。
「でも令月さんの方は、すぐりさんを嫌ってはいませんよ。むしろ、あなたと仲良く出来たら良いと思ってます」
これは、令月さんの心を読んで得た情報だから、確実だ。
「…『八千代』はそーいう奴だよ。人の気も知らないで…」
「あなたもそうじゃないですか」
「…は?」
「すぐりさんだって、仲良くなりたいという令月さんの気持ちも知らないで、一方的に嫌いだ嫌いだって、言ってるじゃないですか」
「…」
嫌なことを言う奴だ、と思ったろう?
僕、あなた曰く汚い大人だから。
「もう何度も、誰もが言ってますけどね…。すぐりさんにはすぐりさんの良さがあり、令月さんには令月さんの良さがある。そしてそれは、お互いが持つ天性の才能であって、それぞれ尊重されるべきものです」
「…」
「それでもあなたは、自分が令月さんより劣っている。と、思い込んでる。だって頭領様に言われたから。でしょ?」
…ものすごーく、渋い顔して。
無言だけど、それは肯定の意で良いよな?
「皆違うよって言ってるのに、頑なに自分は劣ってる劣ってると思い込んでる」
周りがどれだけ、違うよって言ったって。
本人が思い込んじゃってるんだから、周りがいくら、何を言おうが意味がない。
だから、僕は違う観点からアプローチを試みる。
そんなに、自分が令月さんより劣ってると思い込みたいなら。
「そうです。あなたは確かに、令月さんより劣ってますよ」
学院長もそう言ってただろう。
「…そーだよ。今更言われなくても分かってるよ」
不貞腐れてるし。
何だ、否定して欲しかったのか?
そんなことないよ、すぐり君にはすぐり君の良いところがあるよ、って言ってくれたろうね。
僕もそう思う。
でも、その返事じゃ気に入らないってんなら。
僕は、すぐりさんのその考えを認めよう。
「自分は『八千代』より劣っている亅という、その考えを認めよう。
あなたがそんなに、劣等感に縛られたいなら。
縛られとけば良い。それは本人の勝手だ。
子供だから、子供っぽい懐柔作戦で行けるかと思ったが。
そこまで子供じゃなかったか。
仕方ない。
じゃ、もう少し大人っぽい話をしようか。
「ねぇ、すぐりさん」
「…何さ」
「そんなに嫌いですか。令月さんのこと」
「嫌いだよ」
即答だった。
本当に嫌いなんだろうなぁ。
でも。
「何で嫌いなんですか?」
僕が、そう尋ねると。
すぐりさんは、青天の霹靂みたいな顔で固まった。
「何でって…何で…それは…」
「自分より強くて、自分より頭領様に気に入られてたから?だから気に食わなかった?」
「…」
そうなんだろうね。
本当に心読んでないから、分からないけど。
「でも令月さんの方は、すぐりさんを嫌ってはいませんよ。むしろ、あなたと仲良く出来たら良いと思ってます」
これは、令月さんの心を読んで得た情報だから、確実だ。
「…『八千代』はそーいう奴だよ。人の気も知らないで…」
「あなたもそうじゃないですか」
「…は?」
「すぐりさんだって、仲良くなりたいという令月さんの気持ちも知らないで、一方的に嫌いだ嫌いだって、言ってるじゃないですか」
「…」
嫌なことを言う奴だ、と思ったろう?
僕、あなた曰く汚い大人だから。
「もう何度も、誰もが言ってますけどね…。すぐりさんにはすぐりさんの良さがあり、令月さんには令月さんの良さがある。そしてそれは、お互いが持つ天性の才能であって、それぞれ尊重されるべきものです」
「…」
「それでもあなたは、自分が令月さんより劣っている。と、思い込んでる。だって頭領様に言われたから。でしょ?」
…ものすごーく、渋い顔して。
無言だけど、それは肯定の意で良いよな?
「皆違うよって言ってるのに、頑なに自分は劣ってる劣ってると思い込んでる」
周りがどれだけ、違うよって言ったって。
本人が思い込んじゃってるんだから、周りがいくら、何を言おうが意味がない。
だから、僕は違う観点からアプローチを試みる。
そんなに、自分が令月さんより劣ってると思い込みたいなら。
「そうです。あなたは確かに、令月さんより劣ってますよ」
学院長もそう言ってただろう。
「…そーだよ。今更言われなくても分かってるよ」
不貞腐れてるし。
何だ、否定して欲しかったのか?
そんなことないよ、すぐり君にはすぐり君の良いところがあるよ、って言ってくれたろうね。
僕もそう思う。
でも、その返事じゃ気に入らないってんなら。
僕は、すぐりさんのその考えを認めよう。
「自分は『八千代』より劣っている亅という、その考えを認めよう。
あなたがそんなに、劣等感に縛られたいなら。
縛られとけば良い。それは本人の勝手だ。


