神殺しのクロノスタシス3

――――――…と、いう。

令月とすぐりのやり取りを。

俺とシルナは、シルナ分身の一匹、シルナアブラゼミの目を通して、観察していた訳だが。

多分あの二人も、監視されていることには気づいていたんだろう。

気づいていながら、別に見られても構わないと思って、無視していたのだろう。

ごめんな。

俺は、そっとしておいてやろうと思ってたのに。
 
シルナが、「二人が喧嘩してないか心配なの!」ってうるさくて。

仕方なく、アブラゼミに紛れて見てました。
 
何だ、意外に仲良いじゃんあいつら…と。

思ったのも、束の間。 

『玉響』の墓標に、切り花を供えたその後。

「何だか楽しそうだから、僕も園芸部、入っても良い?」

「却下。絶対に来ないで」

「…」

「『八千代』は、暗い部屋の中でシラミの養殖でもしてた方が、余程お似合いだよ」

笑顔でそう言って、すぐりはさっさと立ち去ってしまった。

…ひでぇ。

取り残された令月は。

「…シラミ、育てようかな…」

とりあえず、全力で止めることにした。