神殺しのクロノスタシス3

「…」

しばし、ぶるぶると震えたすぐりさんは。

ぎらり、と目を光らせた。

暗殺者の目だった。

「…嫌だ」

「…」

「絶対に嫌だ…。や、『八千代』なんかにツキナの笑顔を奪われるなんて…。あんな、ツキナの笑顔の価値も分からないような、すっとこどっこいに…」

令月さん、すっとこどっこい呼ばわり。

気の毒な。

「なら…変装作戦は駄目ですね」

「ぐぬぬ…。駄目なのか…。やっぱり、我慢して食べるしか…。でも、脳みそ…」

そろそろトマト好きが激怒する頃だから、一応言っときますけど。

トマトって、脳みそじゃないから。

あくまで、トマト嫌いなすぐりさんの言い訳だから。

「…はぁ」

脳みそか、それともツキナさんの笑顔か、と頭を抱え、悶え苦しむすぐりさん。

見ていて、楽しいものではないわな。

僕は心が優しいから、ちょっと可哀想になってきた。

…仕方がない。

僕の考えた、必勝法を伝授してあげるとしようか。

僕は心が優しいからね。

「良い方法教えてあげましょうか、すぐりさん」

「え?そんなのあるの?」

「えぇ。にぶっ…鈍感なツキナさん相手だからこそ、可能な作戦です」

絶対…とは言い切れないが。

まぁ、あのツキナさん相手なら、まず成功するだろう。