…結果。
「ナジュ先生、ありがとうございました!」
「ご馳走様でした〜」
「美味しかったです!」
通りすがりの生徒達、大絶賛。
僕の株、急上昇。
こっちは大成功だな。
生徒達は、満足そうな顔で調理室を後にした。
で。
調理室に残った僕と、もう一人。
「うぬぬぬ…」
青汁飲まされた後みたいな顔をした、生徒。
すぐりさんである。
「他の誰かに褒められても、あなたが克服出来なきゃ意味ないんですが…」
「…」
「…どうでした?」
これで駄目だったら、もっと他の方法を試さなければならない。
色々考えてあるよ。
四六時中、ナスのキーホルダーをカバンにつけ、ナスの缶バッチを胸につけ。
ナスの形のペンケースと、その中にナスの形の消しゴムを入れ。
寝るときはナスの抱き枕を抱いて、ベッドの上の天井に、巨大なナスのポスターを貼る。
これぞ、強制ナス単純接触効果。
え?むしろそこまでされたら、余計嫌いになるだろうって?
気にしない気にしない。
「…しょ〜…じきに言って良い?」
「どうぞ」
むしろ、正直に言ってもらわなきゃ困る。
すると。
「これ全部ナス仕込まれてるんだな〜と思いながら食べたら…吐きそうだった」
現実は非情ですね。
これで「美味しかった!食わず嫌いだったけど、ナスって意外と美味しいんだね!もう克服したよ!」なんて。
そんな一発でハッピーな結末を迎えられるなら、誰だって嫌いな食べ物に苦労してない。
食わず嫌いなら、仕方ないとして。
一回食べて美味しくなかったものは、二回目以降、その食べ物を見る度に頭の中で、
「これ、前食べて美味しくなかった奴だ…」みたいなバイアスがかかる。
だから、味付けがどうこうと言うより、もうその食材が入ってるってだけで。
うげー、って思うものなんだ。これが。
なかなか難しいだろう?
でも。
「じゃあ、全力で、これ全部ナスなんて入ってない!って思い込んで食べたら、どうでした?」
「…それは…」
…それは?
「…美味しかったよ。悔しいけど」
よっしゃ。
思わずガッツポーズ。
「何そのガッツポーズ…」
「いや、ようはあなたのナス嫌いが問題なだけであって、僕の料理の腕前は証明されたので」
すぐりさんがナス嫌いなのは、すぐりさんの問題であって。
僕が料理下手だからじゃない。それが証明された。
あーもう僕シェフになろうかな。
「つまり、味は悪くなかったんでしょう?」
「まーね…。美味しかったよ普通に」
「じゃ、明日からはナスがサイズアップしていくので、そのつもりで宜しく」
「えぇぇぇ!嘘でしょ」
嘘でしょじゃないでしょ。
「あなた、最終的には、焼きナスと煮浸し食べなきゃならないんでしょ?そのままの形のナスを食べられるようにならなきゃ、意味ないじゃないですか」
「ぐぬぬ…」
「本番」では、今日のコロッケやハンバーグみたいに、姿を隠したり、細かく微塵切りにされたりしてないんだぞ。
そのまんま、丸のままのナスが出てくるのだ。
だったら、それに慣れておかなければ。
めちゃくちゃ嫌そうな顔をしていたすぐりさんだが。
「頑張って下さい。愛する人の笑顔の為に」
僕が、魔法の一言を言うと。
「…分かったよ…。頑張ってみるよー…」
ナス嫌いの少年に、ここまでさせるって。
恋って、やっぱり凄いものですね。無限大のパワーを生み出す源ですよ。
「ナジュ先生、ありがとうございました!」
「ご馳走様でした〜」
「美味しかったです!」
通りすがりの生徒達、大絶賛。
僕の株、急上昇。
こっちは大成功だな。
生徒達は、満足そうな顔で調理室を後にした。
で。
調理室に残った僕と、もう一人。
「うぬぬぬ…」
青汁飲まされた後みたいな顔をした、生徒。
すぐりさんである。
「他の誰かに褒められても、あなたが克服出来なきゃ意味ないんですが…」
「…」
「…どうでした?」
これで駄目だったら、もっと他の方法を試さなければならない。
色々考えてあるよ。
四六時中、ナスのキーホルダーをカバンにつけ、ナスの缶バッチを胸につけ。
ナスの形のペンケースと、その中にナスの形の消しゴムを入れ。
寝るときはナスの抱き枕を抱いて、ベッドの上の天井に、巨大なナスのポスターを貼る。
これぞ、強制ナス単純接触効果。
え?むしろそこまでされたら、余計嫌いになるだろうって?
気にしない気にしない。
「…しょ〜…じきに言って良い?」
「どうぞ」
むしろ、正直に言ってもらわなきゃ困る。
すると。
「これ全部ナス仕込まれてるんだな〜と思いながら食べたら…吐きそうだった」
現実は非情ですね。
これで「美味しかった!食わず嫌いだったけど、ナスって意外と美味しいんだね!もう克服したよ!」なんて。
そんな一発でハッピーな結末を迎えられるなら、誰だって嫌いな食べ物に苦労してない。
食わず嫌いなら、仕方ないとして。
一回食べて美味しくなかったものは、二回目以降、その食べ物を見る度に頭の中で、
「これ、前食べて美味しくなかった奴だ…」みたいなバイアスがかかる。
だから、味付けがどうこうと言うより、もうその食材が入ってるってだけで。
うげー、って思うものなんだ。これが。
なかなか難しいだろう?
でも。
「じゃあ、全力で、これ全部ナスなんて入ってない!って思い込んで食べたら、どうでした?」
「…それは…」
…それは?
「…美味しかったよ。悔しいけど」
よっしゃ。
思わずガッツポーズ。
「何そのガッツポーズ…」
「いや、ようはあなたのナス嫌いが問題なだけであって、僕の料理の腕前は証明されたので」
すぐりさんがナス嫌いなのは、すぐりさんの問題であって。
僕が料理下手だからじゃない。それが証明された。
あーもう僕シェフになろうかな。
「つまり、味は悪くなかったんでしょう?」
「まーね…。美味しかったよ普通に」
「じゃ、明日からはナスがサイズアップしていくので、そのつもりで宜しく」
「えぇぇぇ!嘘でしょ」
嘘でしょじゃないでしょ。
「あなた、最終的には、焼きナスと煮浸し食べなきゃならないんでしょ?そのままの形のナスを食べられるようにならなきゃ、意味ないじゃないですか」
「ぐぬぬ…」
「本番」では、今日のコロッケやハンバーグみたいに、姿を隠したり、細かく微塵切りにされたりしてないんだぞ。
そのまんま、丸のままのナスが出てくるのだ。
だったら、それに慣れておかなければ。
めちゃくちゃ嫌そうな顔をしていたすぐりさんだが。
「頑張って下さい。愛する人の笑顔の為に」
僕が、魔法の一言を言うと。
「…分かったよ…。頑張ってみるよー…」
ナス嫌いの少年に、ここまでさせるって。
恋って、やっぱり凄いものですね。無限大のパワーを生み出す源ですよ。


