「はぁ〜…。ようやく自由に喋れますよ、もー。拷問ですよ拷問。だーから鬼教官とか呼ばれるんですよ。そんなんじゃ一生、僕みたいなイケメンカリスマ教師にはなれな、」
「もう一度縫い合わせて欲しいですか?」
「さーて、じゃあヴァルシーナの話をしましょうかー」
…誤魔化しやがった。
「皆さんさっきから、『アメノミコト』のことばっかり気にして。いやまぁ、それも大事なことではあるんですけども。それより僕は、ヴァルシーナの方が心配なんですよねぇ」
「…ヴァルシーナかー。確かに面倒な相手みたいだよね」
と、すぐりが相槌を打った。
…何故すぐりが?
「すぐり、お前ヴァルシーナのこと知ってるのか?」
ヴァルシーナ率いる『カタストロフィ』との一件は、令月がイーニシュフェルト魔導学院に来る前のことだ。
だから、令月とすぐりはヴァルシーナのことを知らないはず。
実際、令月は、よく分かんないみたいな、ぼんやりした顔してるし…。
まぁ…基本戦闘時以外は、ぼんやりしてる奴ではあるが…。
「直接会ったことはない。でも、間接的に指南を受けたことはあるね」
「何だって?」
いつの間に、すぐりとヴァルシーナの間に接点が…。
「まぁ、大体想像はつきます」
と、ナジュ。
「あの女のこと、『カタストロフィ』が崩壊した後も、僕達のことはしぶとく探っていたはずです」
…嫌な気分だな。
つまり、ヴァルシーナに観察されてたってことか。
あいつら、今何やってんだろうって?
やめてくれよ。
「まぁ、あの女の執念深さと来たら、ストーカー並みですからねー」
笑いながら言うな。
笑い事じゃねぇんだよ。
「で、勿論あの後、我々と『アメノミコト』が対立したことも掴んでいるでしょう。あとは簡単ですよね。敵の敵は味方」
「…」
だから、国境を越えてジャマ王国に向かい。
わざわざ、『アメノミコト』に…。
「すぐりさんがヴァルシーナを知ってるのも、そういう理由でしょう?恐らく、令月さんが裏切って学院についたときから、ヴァルシーナは『アメノミコト』に接触している」
「だろーね。俺も詳しい時期は知らないけど」
「…ですが」
イレースが、挙手して口を挟んだ。
「何です?」
「『自分はシルナ・エインリーの敵だ、利害は一致しているから手を組もう』と言われて、『アメノミコト』がそう簡単に信用しますか?」
…言われてみれば。
暗殺専門組織ともなれば、敵は勿論、味方でさえ疑うのは日常茶飯事のはず。
いきなり異国の女が訪ねてきて、「自分と手を組もう」と言って、信用するか?
『アメノミコト』が。
あの鬼頭夜陰が。
「そこは僕も気になってました。でも、すぐりさんに会って分かりましたよ」
「…何を?」
「ヴァルシーナは、自分の持ってる知識と技術を、『アメノミコト』に売り込むことで、鬼頭の信用を得たんでしょう。具体的には…僕の読心魔法を無効化する方法、とか」
「…!」
…そうか。
その情報は…確かに、『アメノミコト』にとっては、随分有益だろうな。
「もう一度縫い合わせて欲しいですか?」
「さーて、じゃあヴァルシーナの話をしましょうかー」
…誤魔化しやがった。
「皆さんさっきから、『アメノミコト』のことばっかり気にして。いやまぁ、それも大事なことではあるんですけども。それより僕は、ヴァルシーナの方が心配なんですよねぇ」
「…ヴァルシーナかー。確かに面倒な相手みたいだよね」
と、すぐりが相槌を打った。
…何故すぐりが?
「すぐり、お前ヴァルシーナのこと知ってるのか?」
ヴァルシーナ率いる『カタストロフィ』との一件は、令月がイーニシュフェルト魔導学院に来る前のことだ。
だから、令月とすぐりはヴァルシーナのことを知らないはず。
実際、令月は、よく分かんないみたいな、ぼんやりした顔してるし…。
まぁ…基本戦闘時以外は、ぼんやりしてる奴ではあるが…。
「直接会ったことはない。でも、間接的に指南を受けたことはあるね」
「何だって?」
いつの間に、すぐりとヴァルシーナの間に接点が…。
「まぁ、大体想像はつきます」
と、ナジュ。
「あの女のこと、『カタストロフィ』が崩壊した後も、僕達のことはしぶとく探っていたはずです」
…嫌な気分だな。
つまり、ヴァルシーナに観察されてたってことか。
あいつら、今何やってんだろうって?
やめてくれよ。
「まぁ、あの女の執念深さと来たら、ストーカー並みですからねー」
笑いながら言うな。
笑い事じゃねぇんだよ。
「で、勿論あの後、我々と『アメノミコト』が対立したことも掴んでいるでしょう。あとは簡単ですよね。敵の敵は味方」
「…」
だから、国境を越えてジャマ王国に向かい。
わざわざ、『アメノミコト』に…。
「すぐりさんがヴァルシーナを知ってるのも、そういう理由でしょう?恐らく、令月さんが裏切って学院についたときから、ヴァルシーナは『アメノミコト』に接触している」
「だろーね。俺も詳しい時期は知らないけど」
「…ですが」
イレースが、挙手して口を挟んだ。
「何です?」
「『自分はシルナ・エインリーの敵だ、利害は一致しているから手を組もう』と言われて、『アメノミコト』がそう簡単に信用しますか?」
…言われてみれば。
暗殺専門組織ともなれば、敵は勿論、味方でさえ疑うのは日常茶飯事のはず。
いきなり異国の女が訪ねてきて、「自分と手を組もう」と言って、信用するか?
『アメノミコト』が。
あの鬼頭夜陰が。
「そこは僕も気になってました。でも、すぐりさんに会って分かりましたよ」
「…何を?」
「ヴァルシーナは、自分の持ってる知識と技術を、『アメノミコト』に売り込むことで、鬼頭の信用を得たんでしょう。具体的には…僕の読心魔法を無効化する方法、とか」
「…!」
…そうか。
その情報は…確かに、『アメノミコト』にとっては、随分有益だろうな。


