五分五分…。五分五分か。
つまり、俺達には茶番劇に見えるあの戦いも、半分は意味があったってことか。
全くの無意味ではなかったと。
「不死身先生は、あの場に来ていた暗殺者達を捨て駒だって言ったけど…あ、言ってないね。書いてたけど」
それはどっちでも良いよ。
「確かに捨て駒だとは思うよ。頭領にとっては、いなくても困らない…あまり利用価値のない暗殺者達だったんだと思う」
「…」
…利用価値がないだと?
利用価値のない人間が、この世に一人だっているものか。
だが、『アメノミコト』では、それが普通にまかり通っているのだ。
あの、鬼頭夜陰のもとでは。
「だけど、それでも彼らは『終日組』だった。そこが重要だと思う」
「…と、いうのは?」
「あのねぇ、君達は『終日組』『終日組』って軽く言ってくれるけど、その『終日組』に入れる暗殺者が、あの組織に何人いると思う?」
すぐりが、口を挟んできた。
特に補足しない辺り、令月も同意なのだろう。
そもそも…。
「『終日組』っていうのは…鬼頭の親衛隊なんだろう?」
「そうだよ。『アメノミコト』の中でも、特に実力が認められた、それから頭領の信用を得た暗殺者だけが選ばれる」
…だよな?
「何人いるんだ?『終日組』って」
「さぁ。しーらない」
あっそ。
まぁ、それは予測していた。
『終日組』の中でも、お互い本名すら知らされていないくらいだからな。
『終日組』の全体像なんて、構成員達に知らせる必要はない。
頭領である鬼頭が、一人知っていればそれで良い。
プレイヤーは、駒の数と実力を知っていなければならないが。
駒は、駒同士のことも、ましてやプレイヤーの意図など、知る必要はないのだから。
…考えれば考えるほど、反吐が出る。
駒にだって、駒の意思があることを知らないのか。あの男は。
「でも、数は多くない。それは確かだよ。『アメノミコト』の暗殺者全体の中でも…精々3%?それくらいいれば上等でしょ」
3%だと?
組織全体の一割もいないのか。
しかし。
「ううん、『八千歳』。僕は、多分そんなにいないと思う。多分1%くらいだよ」
「だってさ、『終日組』の先輩が言うんだから、そーなんじゃない?」
1%。
『アメノミコト』の組織全体が、どれくらいの数で構成されているのかは知らないが。
恐らく、ジャマ王国でも相当の規模の組織だ。
で、その組織の中の、たった1%。
ほんの一握りの人間だけが、『終日組』に入ることを許される…。
「ま、大概の下っ端暗殺者は、単なる弾除けくらいの扱いだからねー」
…へらへら笑いながら言うことじゃないだろ。
「下っ端は、駒としてさえも扱われない。その点あの森の奥に来てたレインボー集団。あれらは一応、駒として扱われてた。捨て駒だけどね」
捨て駒だとしても、一応鬼頭に扱われる駒なのだから、それでも光栄だって?
ますます反吐が出る。
「…口を挟んで申し訳ないのですが」
と、イレースが挙手した。
「何?」
「そもそもあの場に来ていた暗殺者達は、本当に『終日組』なのですか?単なる捨て駒なら、下っ端の中でも、そこそこ実力がある下っ端が集められただけでは?」
もっと嫌なことを言いやがる。
つまり俺達は何だ。『終日組』でもない、鬼頭からしたらゴミの始末を俺達にさせたってことか?
笑えないからやめてくれ。
しかし。
「ううん、そこは心配しなくて良い。あの実力は、間違いなく『終日組』のものだよ」
「…根拠は?」
「爆弾が仕込まれてなかったから」
…何だと?
「あの場で下っ端だったのは、頭領の影武者だけだよ。死んだと同時に爆発したからね。あの暗殺者達が下っ端なら、全員に同じような爆弾が仕込まれてたはず」
「…」
「捨て駒とはいえ、僕達を殺して戻ってくるなら、それはそれで良いと思ってたんじゃないかな」
使える道具なら、それはそれで良い。
使えない道具だったら、それまで。
…つくづく。
人の命を、何だと思ってるんだ…。
鬼頭のやり口に、苛立っていた俺に。
ちょいちょい、とナジュが俺の袖を引っ張り、ホワイトボードを見せてきた。
『全くですね。』
「お前が言うな馬鹿」
お前こそ、自分の命を何だと思ってるんだ。
マジでファラリス持ってくるぞ。
つまり、俺達には茶番劇に見えるあの戦いも、半分は意味があったってことか。
全くの無意味ではなかったと。
「不死身先生は、あの場に来ていた暗殺者達を捨て駒だって言ったけど…あ、言ってないね。書いてたけど」
それはどっちでも良いよ。
「確かに捨て駒だとは思うよ。頭領にとっては、いなくても困らない…あまり利用価値のない暗殺者達だったんだと思う」
「…」
…利用価値がないだと?
利用価値のない人間が、この世に一人だっているものか。
だが、『アメノミコト』では、それが普通にまかり通っているのだ。
あの、鬼頭夜陰のもとでは。
「だけど、それでも彼らは『終日組』だった。そこが重要だと思う」
「…と、いうのは?」
「あのねぇ、君達は『終日組』『終日組』って軽く言ってくれるけど、その『終日組』に入れる暗殺者が、あの組織に何人いると思う?」
すぐりが、口を挟んできた。
特に補足しない辺り、令月も同意なのだろう。
そもそも…。
「『終日組』っていうのは…鬼頭の親衛隊なんだろう?」
「そうだよ。『アメノミコト』の中でも、特に実力が認められた、それから頭領の信用を得た暗殺者だけが選ばれる」
…だよな?
「何人いるんだ?『終日組』って」
「さぁ。しーらない」
あっそ。
まぁ、それは予測していた。
『終日組』の中でも、お互い本名すら知らされていないくらいだからな。
『終日組』の全体像なんて、構成員達に知らせる必要はない。
頭領である鬼頭が、一人知っていればそれで良い。
プレイヤーは、駒の数と実力を知っていなければならないが。
駒は、駒同士のことも、ましてやプレイヤーの意図など、知る必要はないのだから。
…考えれば考えるほど、反吐が出る。
駒にだって、駒の意思があることを知らないのか。あの男は。
「でも、数は多くない。それは確かだよ。『アメノミコト』の暗殺者全体の中でも…精々3%?それくらいいれば上等でしょ」
3%だと?
組織全体の一割もいないのか。
しかし。
「ううん、『八千歳』。僕は、多分そんなにいないと思う。多分1%くらいだよ」
「だってさ、『終日組』の先輩が言うんだから、そーなんじゃない?」
1%。
『アメノミコト』の組織全体が、どれくらいの数で構成されているのかは知らないが。
恐らく、ジャマ王国でも相当の規模の組織だ。
で、その組織の中の、たった1%。
ほんの一握りの人間だけが、『終日組』に入ることを許される…。
「ま、大概の下っ端暗殺者は、単なる弾除けくらいの扱いだからねー」
…へらへら笑いながら言うことじゃないだろ。
「下っ端は、駒としてさえも扱われない。その点あの森の奥に来てたレインボー集団。あれらは一応、駒として扱われてた。捨て駒だけどね」
捨て駒だとしても、一応鬼頭に扱われる駒なのだから、それでも光栄だって?
ますます反吐が出る。
「…口を挟んで申し訳ないのですが」
と、イレースが挙手した。
「何?」
「そもそもあの場に来ていた暗殺者達は、本当に『終日組』なのですか?単なる捨て駒なら、下っ端の中でも、そこそこ実力がある下っ端が集められただけでは?」
もっと嫌なことを言いやがる。
つまり俺達は何だ。『終日組』でもない、鬼頭からしたらゴミの始末を俺達にさせたってことか?
笑えないからやめてくれ。
しかし。
「ううん、そこは心配しなくて良い。あの実力は、間違いなく『終日組』のものだよ」
「…根拠は?」
「爆弾が仕込まれてなかったから」
…何だと?
「あの場で下っ端だったのは、頭領の影武者だけだよ。死んだと同時に爆発したからね。あの暗殺者達が下っ端なら、全員に同じような爆弾が仕込まれてたはず」
「…」
「捨て駒とはいえ、僕達を殺して戻ってくるなら、それはそれで良いと思ってたんじゃないかな」
使える道具なら、それはそれで良い。
使えない道具だったら、それまで。
…つくづく。
人の命を、何だと思ってるんだ…。
鬼頭のやり口に、苛立っていた俺に。
ちょいちょい、とナジュが俺の袖を引っ張り、ホワイトボードを見せてきた。
『全くですね。』
「お前が言うな馬鹿」
お前こそ、自分の命を何だと思ってるんだ。
マジでファラリス持ってくるぞ。


