「…?良いって?」
「学院長が太っても良いです。いくらお菓子をくれる優しい学院長でも、デブは所詮デブ。生徒からの人気は爆下がり間違いなしですからね〜」
「ふぎゅっ!!」
イレースより、更に痛いところを突いてくるナジュである。
こいつもこいつで、容赦がない。
「ただでさえ、あなたルックスでは学院内顔面偏差値、平均以下ですしね〜」
「ひぐっ!」
「いくら優しくても、腰回りに脂肪がつきまくり、ふぅふぅ言いながら汗垂れ流して近寄ってきたら、気持ち悪い生き物以外の何者でもないですからね!」
良い笑顔で、シルナを追い詰めていく。
想像してみる。デブデブに太ったシルナが、ふぅふぅ言いながら近寄ってきたら。
…成程。ぶん殴りたくなるな。
正論だ。
「ダイエットなんてしなくて良いですよ。このままあなたがブクブク太ってくれたら、更に僕の生徒からの支持率が上昇しますからね!ふふふ」
ただでさえ、その容姿端麗なルックスの為に、(主に女子生徒から)圧倒的人気を誇り、王者の余裕を見せるナジュ。
シルナがこのまま太りまくって、醜い姿になったら。
ただでさえシルナは、ナジュに比べてルックスで劣りまくっているのに。
「『いくら優しくても、デブの学院長先生は嫌だよねー。なんか臭そうだし。やっぱりナジュ先生の方が良いや〜』って言う生徒が増えますね。いや〜人気教師は困りますね〜」
散々、煽りに煽りまくって。
「じゃ、人気者の僕は生徒の稽古を見に行って、更に株を上げてくるので。あなた精々ここで、贅肉を肥やすのに時間を費やしてください」
颯爽と、学院長室から出ていった。
稽古場に行ったと思われる。
…で、残された俺とシルナと。
もう一人の、令月は。
「…ガリガリより、ブクブクの方が良いんじゃない?」
物凄く、苦しいフォローを入れてくれた。
令月の精一杯の優しさである。
「う…う…」
シルナの目に、ぶわっ、と涙が浮かんだ。
「うわぁぁぁぁん!デブ学院長は嫌だよぉぉぉぉ!羽久ぇぇぇぇ!」
「…何で俺に泣きつくんだよ…」
イレースには小馬鹿にされ、ナジュにも小馬鹿にされ、令月からは悲しいフォローを入れられ。
とうとう、シルナの心の堤防が決壊した。
なんか可哀想みたいな雰囲気出してるが。
あくまで、自業自得だからな。
「決めた!決めたよ羽久!」
「何を…?」
諦めて、デブ学院長を受け入れるのか?
それとも…。
「私、今日からダイエットする!三時間坊主とか言わせないから!」
涙目の決意表明。
そうか。
デブ学院長は、やっぱり嫌か。
「スマートな学院長になって、イレースちゃんもナジュ君も、見返してやるんだから!シルナだってやれば出来るんだってこと、見せつけてやるんだ!」
「あ、そう…。まぁ、勝手にがんば、」
「羽久も協力してくれるよね!」
…は?
何で俺が?
「羽久だって、私がデブ学院長呼ばわりされるのは、聞くに耐えないでしょ?」
いや、別にどうでも良いけど。
「だったら羽久も協力してね!やっぱり協力者がいた方が良いよね!」
ちょ、何を勝手に決めてるんだ。
俺は別に、シルナがデブ呼ばわりされようが、どうでも良いんだけど?
何で俺まで巻き込まれるの?おかしくね?
「ちょ、令月一緒に止め、」
令月に助けを求めようと、さっきまで令月が座っていたソファに目をやると。
何故か奴は、いなくなっていた。
危機を察知したのか、いつの間にか緊急脱出しており。
窓のカーテンが、ひらひらとはためいていた。
…あの野郎…!
逃げ足の速さが、暗殺者のそれ。
俺を人身御供にして、自分だけ逃げやがったな?
全くすばしっこい子供だ。
「ダイエットだ!私ダイエットする!頑張るからね!」
「あー…。はいはい…」
…もう、勝手にしてくれ。
イレースの一言で、こんなことに。
これなら、黙っててもらえば良かった。
俺は、内心盛大な溜息をついた。
「学院長が太っても良いです。いくらお菓子をくれる優しい学院長でも、デブは所詮デブ。生徒からの人気は爆下がり間違いなしですからね〜」
「ふぎゅっ!!」
イレースより、更に痛いところを突いてくるナジュである。
こいつもこいつで、容赦がない。
「ただでさえ、あなたルックスでは学院内顔面偏差値、平均以下ですしね〜」
「ひぐっ!」
「いくら優しくても、腰回りに脂肪がつきまくり、ふぅふぅ言いながら汗垂れ流して近寄ってきたら、気持ち悪い生き物以外の何者でもないですからね!」
良い笑顔で、シルナを追い詰めていく。
想像してみる。デブデブに太ったシルナが、ふぅふぅ言いながら近寄ってきたら。
…成程。ぶん殴りたくなるな。
正論だ。
「ダイエットなんてしなくて良いですよ。このままあなたがブクブク太ってくれたら、更に僕の生徒からの支持率が上昇しますからね!ふふふ」
ただでさえ、その容姿端麗なルックスの為に、(主に女子生徒から)圧倒的人気を誇り、王者の余裕を見せるナジュ。
シルナがこのまま太りまくって、醜い姿になったら。
ただでさえシルナは、ナジュに比べてルックスで劣りまくっているのに。
「『いくら優しくても、デブの学院長先生は嫌だよねー。なんか臭そうだし。やっぱりナジュ先生の方が良いや〜』って言う生徒が増えますね。いや〜人気教師は困りますね〜」
散々、煽りに煽りまくって。
「じゃ、人気者の僕は生徒の稽古を見に行って、更に株を上げてくるので。あなた精々ここで、贅肉を肥やすのに時間を費やしてください」
颯爽と、学院長室から出ていった。
稽古場に行ったと思われる。
…で、残された俺とシルナと。
もう一人の、令月は。
「…ガリガリより、ブクブクの方が良いんじゃない?」
物凄く、苦しいフォローを入れてくれた。
令月の精一杯の優しさである。
「う…う…」
シルナの目に、ぶわっ、と涙が浮かんだ。
「うわぁぁぁぁん!デブ学院長は嫌だよぉぉぉぉ!羽久ぇぇぇぇ!」
「…何で俺に泣きつくんだよ…」
イレースには小馬鹿にされ、ナジュにも小馬鹿にされ、令月からは悲しいフォローを入れられ。
とうとう、シルナの心の堤防が決壊した。
なんか可哀想みたいな雰囲気出してるが。
あくまで、自業自得だからな。
「決めた!決めたよ羽久!」
「何を…?」
諦めて、デブ学院長を受け入れるのか?
それとも…。
「私、今日からダイエットする!三時間坊主とか言わせないから!」
涙目の決意表明。
そうか。
デブ学院長は、やっぱり嫌か。
「スマートな学院長になって、イレースちゃんもナジュ君も、見返してやるんだから!シルナだってやれば出来るんだってこと、見せつけてやるんだ!」
「あ、そう…。まぁ、勝手にがんば、」
「羽久も協力してくれるよね!」
…は?
何で俺が?
「羽久だって、私がデブ学院長呼ばわりされるのは、聞くに耐えないでしょ?」
いや、別にどうでも良いけど。
「だったら羽久も協力してね!やっぱり協力者がいた方が良いよね!」
ちょ、何を勝手に決めてるんだ。
俺は別に、シルナがデブ呼ばわりされようが、どうでも良いんだけど?
何で俺まで巻き込まれるの?おかしくね?
「ちょ、令月一緒に止め、」
令月に助けを求めようと、さっきまで令月が座っていたソファに目をやると。
何故か奴は、いなくなっていた。
危機を察知したのか、いつの間にか緊急脱出しており。
窓のカーテンが、ひらひらとはためいていた。
…あの野郎…!
逃げ足の速さが、暗殺者のそれ。
俺を人身御供にして、自分だけ逃げやがったな?
全くすばしっこい子供だ。
「ダイエットだ!私ダイエットする!頑張るからね!」
「あー…。はいはい…」
…もう、勝手にしてくれ。
イレースの一言で、こんなことに。
これなら、黙っててもらえば良かった。
俺は、内心盛大な溜息をついた。


