「あ、あそこの客、あのサーモン狙ってますね。取っちゃおーっと」
学院長先生。
読心魔法の悪用をしている男がいます。
「あの客はウナギを狙ってますね。じゃあ僕が頂きまーす」
最低。
他の客が目星をつけてるネタを、片っ端から掠め取ってる。
「お前は、そういうことをするから倒れたんだって分かってるか?快気祝いの原因を忘れたか」
「大丈夫。3〜4人くらいしか読んでないんで。余裕です」
そういう問題じゃねーんだよ。
「おいシルナ、この読心馬鹿をなんとか、」
「ふぉわぁぁぁ!凄い!回転寿司のスイーツラインナップが凄い!どれから頼もう!」
「…」
駄目だった。
このおっさん、メニュー表のスイーツ欄を凝視して、勝手にハッスルしてる。
こうなったら、我らが最終兵器イレースに…と思ったら。
「こういうのは、好きなネタが回ってくるのを待つより、さっさと注文した方が時間短縮になるんです」
イレースは、回転寿司の回転システムをガン無視し。
タッチパネルで、食べたいネタを次々注文していた。
いや、そうなんだけどさ。
分かるよ?食べたいネタに限ってレーンに乗ってなくて、「ないなぁ〜」ってなること、あるよな。
だから、仕方なくタッチパネルで注文して、店員さんに持ってきてもらうことって、あるよ?
あるけどさ。
せめて、今回ってるネタをよく見てから判断してやってくれよ。
まぁね、鮮度がね。気になる人もいるよな。
思ったことない?回転寿司来て。
「あのネタ、さっきからずっと回ってるな…。鮮度大丈夫か…?ホコリとかついてないのかな…」って。
大丈夫だから回ってるんだろうし、そこはお店側もちゃんと管理してくれてると分かってるが。
やっぱり、誰にも取られずに何周も回ってるネタより。
注文して、すぐに作ってくれた鮮度抜群のネタを食べたいよな。
いや、それどうせ全部冷凍モノだろ?と言われたらそれまでだが。
そうじゃないんだよ。
それを言ったら終わりだろ。
すると、令月があることに気づいた。
「ねぇ、羽久」
「何だよ」
「これ、お皿の色がネタによって違うのは何で?」
おぉ。
お前、良いところに気づいたな。
「それはですね、寿司ネタ達の格付けを示してるんですよ」
俺が答えようとしたら、ナジュがすかさず答えた。
他の客が狙っていた、ウナギを食べながら。
お前、他のお客さんに殴られてしまえ。
「格付け…?」
「人は生まれながらにランク付けされてるでしょう?こいつは上流の生まれ、こいつは下流の生まれ、ってね。あなたにも覚えがあるでしょう?」
「…うん」
…おい。
何の話してんの?
「寿司ネタ達にも、そんな世知辛い世の中の事情があるんです。ほら、あの金皿に乗っている大トロ。あれは生まれながらの勝ち組。そして、あちらの白皿に乗ってる玉子。あれは生まれながらの負け組。そこには越えられない壁があるんです」
お前は今、全国の玉子が好きな大勢の人々を敵に回した。
タコ殴りにされても許される悪行。
玉子好きな人だっているんだぞ。なぁ?
刺し身が苦手でも、玉子なら食べられる、って人もいるだろうし。
ちびっ子達は特に、わさび入りの刺し身ネタより、玉子の方が美味しい、って子は多いだろうに。
「つまり、皿の色によって値段が違うってこと?」
「そういうことです」
初めからそう言えよ。
何だったんだ、さっきまでの前振りは。
「ちなみにこのお店、金皿が一番お高いネタみたいなので、学院長の懐を攻撃するには、全力で金皿を食べまくると良いですよ」
「そうなんだ…。分かった、頑張ろう『八千歳』。目指せ20皿」
「あ、そう。『八千代』が20皿なら、俺は21皿を目指すよ」
張り合うな。
別に金皿にこだわらなくても、好きなの食べれば良いだろ。
「不死身先生は金皿食べないの?」
「あぁ、僕は他の客を苛立たせるのに忙しいので。お隣のテーブルのあの女性、あの真鯛狙ってますね。じゃあ僕が頂きまーす」
最低過ぎる。
こいつ、絶対回転寿司に連れてきちゃいけないタイプ。
ここはシルナに何とか、
「おい、シルナ…」
「何これ美味しい!回転寿司のケーキ凄い!なんてクオリティの高さ!こっちのクリームブリュレも最高!」
駄目だ。
頭の中、お砂糖でいっぱい。
こうなったらやはりイレースに、
「イレース、なんとか…」
「お、お待たせしましたっ…」
「はい、お疲れ様です」
イレースが同時に大量に注文した寿司ネタが、丁度届いたところだった。
10皿を以上テーブルに乗ってる。
店員さんも、同時に大量の注文が入って、急いで作ってくれたのだろう。
ぜーはーしながら持ってきてくれた。
…気の毒に。
「…」
イレースは、回転している寿司を完全に無視して、注文した寿司を黙々と食べ始めた。
…我が世界、って感じだな。
こんなところまで来て、変人共の面倒は見たくない、ってか?
お前は偉いよ。
俺もそう出来たら良かったんだけどなぁ。
学院長先生。
読心魔法の悪用をしている男がいます。
「あの客はウナギを狙ってますね。じゃあ僕が頂きまーす」
最低。
他の客が目星をつけてるネタを、片っ端から掠め取ってる。
「お前は、そういうことをするから倒れたんだって分かってるか?快気祝いの原因を忘れたか」
「大丈夫。3〜4人くらいしか読んでないんで。余裕です」
そういう問題じゃねーんだよ。
「おいシルナ、この読心馬鹿をなんとか、」
「ふぉわぁぁぁ!凄い!回転寿司のスイーツラインナップが凄い!どれから頼もう!」
「…」
駄目だった。
このおっさん、メニュー表のスイーツ欄を凝視して、勝手にハッスルしてる。
こうなったら、我らが最終兵器イレースに…と思ったら。
「こういうのは、好きなネタが回ってくるのを待つより、さっさと注文した方が時間短縮になるんです」
イレースは、回転寿司の回転システムをガン無視し。
タッチパネルで、食べたいネタを次々注文していた。
いや、そうなんだけどさ。
分かるよ?食べたいネタに限ってレーンに乗ってなくて、「ないなぁ〜」ってなること、あるよな。
だから、仕方なくタッチパネルで注文して、店員さんに持ってきてもらうことって、あるよ?
あるけどさ。
せめて、今回ってるネタをよく見てから判断してやってくれよ。
まぁね、鮮度がね。気になる人もいるよな。
思ったことない?回転寿司来て。
「あのネタ、さっきからずっと回ってるな…。鮮度大丈夫か…?ホコリとかついてないのかな…」って。
大丈夫だから回ってるんだろうし、そこはお店側もちゃんと管理してくれてると分かってるが。
やっぱり、誰にも取られずに何周も回ってるネタより。
注文して、すぐに作ってくれた鮮度抜群のネタを食べたいよな。
いや、それどうせ全部冷凍モノだろ?と言われたらそれまでだが。
そうじゃないんだよ。
それを言ったら終わりだろ。
すると、令月があることに気づいた。
「ねぇ、羽久」
「何だよ」
「これ、お皿の色がネタによって違うのは何で?」
おぉ。
お前、良いところに気づいたな。
「それはですね、寿司ネタ達の格付けを示してるんですよ」
俺が答えようとしたら、ナジュがすかさず答えた。
他の客が狙っていた、ウナギを食べながら。
お前、他のお客さんに殴られてしまえ。
「格付け…?」
「人は生まれながらにランク付けされてるでしょう?こいつは上流の生まれ、こいつは下流の生まれ、ってね。あなたにも覚えがあるでしょう?」
「…うん」
…おい。
何の話してんの?
「寿司ネタ達にも、そんな世知辛い世の中の事情があるんです。ほら、あの金皿に乗っている大トロ。あれは生まれながらの勝ち組。そして、あちらの白皿に乗ってる玉子。あれは生まれながらの負け組。そこには越えられない壁があるんです」
お前は今、全国の玉子が好きな大勢の人々を敵に回した。
タコ殴りにされても許される悪行。
玉子好きな人だっているんだぞ。なぁ?
刺し身が苦手でも、玉子なら食べられる、って人もいるだろうし。
ちびっ子達は特に、わさび入りの刺し身ネタより、玉子の方が美味しい、って子は多いだろうに。
「つまり、皿の色によって値段が違うってこと?」
「そういうことです」
初めからそう言えよ。
何だったんだ、さっきまでの前振りは。
「ちなみにこのお店、金皿が一番お高いネタみたいなので、学院長の懐を攻撃するには、全力で金皿を食べまくると良いですよ」
「そうなんだ…。分かった、頑張ろう『八千歳』。目指せ20皿」
「あ、そう。『八千代』が20皿なら、俺は21皿を目指すよ」
張り合うな。
別に金皿にこだわらなくても、好きなの食べれば良いだろ。
「不死身先生は金皿食べないの?」
「あぁ、僕は他の客を苛立たせるのに忙しいので。お隣のテーブルのあの女性、あの真鯛狙ってますね。じゃあ僕が頂きまーす」
最低過ぎる。
こいつ、絶対回転寿司に連れてきちゃいけないタイプ。
ここはシルナに何とか、
「おい、シルナ…」
「何これ美味しい!回転寿司のケーキ凄い!なんてクオリティの高さ!こっちのクリームブリュレも最高!」
駄目だ。
頭の中、お砂糖でいっぱい。
こうなったらやはりイレースに、
「イレース、なんとか…」
「お、お待たせしましたっ…」
「はい、お疲れ様です」
イレースが同時に大量に注文した寿司ネタが、丁度届いたところだった。
10皿を以上テーブルに乗ってる。
店員さんも、同時に大量の注文が入って、急いで作ってくれたのだろう。
ぜーはーしながら持ってきてくれた。
…気の毒に。
「…」
イレースは、回転している寿司を完全に無視して、注文した寿司を黙々と食べ始めた。
…我が世界、って感じだな。
こんなところまで来て、変人共の面倒は見たくない、ってか?
お前は偉いよ。
俺もそう出来たら良かったんだけどなぁ。


