俺達は、時間をかけてナジュに話をした。
彼の知らない、彼の過去の物語を。
俺達とナジュの出会いは、去年の春。
だが、それは直接出会ったのがその時期だったというだけで。
もっと遠回しな形で、彼と関係していたのだ。
という事実を知ったのは、俺達もナジュが正体を現してからのことだったのだが。
そして、ナジュの過去について語るには、どうしても不可欠な存在がいる。
記憶を失っても、彼女のことだけは覚えていると言う。
『冥界の女王』と呼ばれる魔物、リリスの存在だ。
幸いナジュは、リリスとの出会い、そして別れの時の記憶は覚えていた。
忘れているのは、その後だ。
成程。
ナジュにとって、辛く苦しい日々のことが、すっぽり抜け落ちている訳だ。
もしかしたら、ナジュにとっては、思い出さない方が良い記憶なのかもしれない。
何故ならナジュは、リリスと別れ…いや、融合して、自分の身が不死身になってから。
段々と、狂ってしまったのだから。
そして、俺達は話した。
ナジュと融合したことによって、リリスと現実世界で会えなくなり。
今みたいに、精神世界を行き来する手段を知らなかった当時のナジュは。
リリスとの再会を果たす為、手段を選ばなくなっていった。
やがてナジュは、『カタストロフィ』という組織のリーダー、ヴァルシーナと手を組むことに決めた。
ヴァルシーナについて説明していたら、それこそ夜が明けるのだが…。
そこは上手く割愛して、とにかくナジュは、その『カタストロフィ』と手を組み。
『禁忌の黒魔導書』と呼ばれる、国が指定する危険な魔導書の封印を解いた。
その目的は、ルーデュニア聖王国を混乱に陥れ、聖なる神を復活させ、今度こそ邪神を滅ぼす為…。
…というのは、あくまで『カタストロフィ』の目的。
ナジュの目的は、その神々の大戦争に巻き込まれ、不死身の自分を殺してもらうこと。
全ては、自分の死に場所を見つける為。
その為に、『カタストロフィ』と手を組み、『禁忌の黒魔導書』の封印を解き。
それに失敗した後は、イーニシュフェルト魔導学院に生徒として潜入し。
内側から、俺達を貶めようとしたが。
まぁそれは失敗して。
結局、シルナの手によって、精神世界を通してリリスとの再会を果たし。
それ以降は、『カタストロフィ』とも離れ、イーニシュフェルトに…俺達の仲間になった。
その際シルナが、「禁書の封印を解いた犯人(=ナジュ)を監視する為」という、片腹痛い名目のもと。
ナジュをイーニシュフェルト魔導学院に連れてきて、それ以来ここで教師として過ごしてきた。
…以上が。
ナジュに語った、彼の過去である。
彼の知らない、彼の過去の物語を。
俺達とナジュの出会いは、去年の春。
だが、それは直接出会ったのがその時期だったというだけで。
もっと遠回しな形で、彼と関係していたのだ。
という事実を知ったのは、俺達もナジュが正体を現してからのことだったのだが。
そして、ナジュの過去について語るには、どうしても不可欠な存在がいる。
記憶を失っても、彼女のことだけは覚えていると言う。
『冥界の女王』と呼ばれる魔物、リリスの存在だ。
幸いナジュは、リリスとの出会い、そして別れの時の記憶は覚えていた。
忘れているのは、その後だ。
成程。
ナジュにとって、辛く苦しい日々のことが、すっぽり抜け落ちている訳だ。
もしかしたら、ナジュにとっては、思い出さない方が良い記憶なのかもしれない。
何故ならナジュは、リリスと別れ…いや、融合して、自分の身が不死身になってから。
段々と、狂ってしまったのだから。
そして、俺達は話した。
ナジュと融合したことによって、リリスと現実世界で会えなくなり。
今みたいに、精神世界を行き来する手段を知らなかった当時のナジュは。
リリスとの再会を果たす為、手段を選ばなくなっていった。
やがてナジュは、『カタストロフィ』という組織のリーダー、ヴァルシーナと手を組むことに決めた。
ヴァルシーナについて説明していたら、それこそ夜が明けるのだが…。
そこは上手く割愛して、とにかくナジュは、その『カタストロフィ』と手を組み。
『禁忌の黒魔導書』と呼ばれる、国が指定する危険な魔導書の封印を解いた。
その目的は、ルーデュニア聖王国を混乱に陥れ、聖なる神を復活させ、今度こそ邪神を滅ぼす為…。
…というのは、あくまで『カタストロフィ』の目的。
ナジュの目的は、その神々の大戦争に巻き込まれ、不死身の自分を殺してもらうこと。
全ては、自分の死に場所を見つける為。
その為に、『カタストロフィ』と手を組み、『禁忌の黒魔導書』の封印を解き。
それに失敗した後は、イーニシュフェルト魔導学院に生徒として潜入し。
内側から、俺達を貶めようとしたが。
まぁそれは失敗して。
結局、シルナの手によって、精神世界を通してリリスとの再会を果たし。
それ以降は、『カタストロフィ』とも離れ、イーニシュフェルトに…俺達の仲間になった。
その際シルナが、「禁書の封印を解いた犯人(=ナジュ)を監視する為」という、片腹痛い名目のもと。
ナジュをイーニシュフェルト魔導学院に連れてきて、それ以来ここで教師として過ごしてきた。
…以上が。
ナジュに語った、彼の過去である。


