イレースと共に、校舎内を回った後。
お次は、学院長室にやって来た。
そこには、二番手のシルナが、準備万端で待ち構えていた。
「やぁナジュ君!いらっしゃい!」
「…あ」
ナジュが、何かを思いついた。
「どうした?思い出したか」
「思い出したって言うか…この場所、夢で見ました」
…夢?
「夢を見てたのか?」
「寝てる間、ずっと流れてたんです。色んな景色が、スライドショーみたいに…。その中に、頻繁にこの部屋が出てきました。凄く…懐かしい気がします」
成程。
クュルナの治療、あれは間違ってなかったんだ。
ちゃんとナジュに、届いてたんだな。
「覚えてないですけど…。僕、きっとここで長い時間を過ごしたんですね」
「…よく言った。その通りだ」
放課後になったら、溜まり場みたいに集まってたもんな。
「…それで」
ナジュは、顔をしかめて言った。
「この部屋は…前から、こんなに紅茶臭かったんですか…?」
「…」
自分は、昔からこんな、紅茶臭漂う部屋に入り浸っていたのかと。
不安そうな表情で。
「…安心しろ。今日だけだ」
何なら、俺も初めてだから。安心しろ。
「…お前は何をやってるんだ、シルナ」
「紅茶作戦その2!」
めちゃくちゃ良い笑顔で言われた。
イレースの、この白い目。
心底馬鹿だと思ってるよ。
「こ、紅茶作戦…?僕は何ですか?この人に何か恨みでも買ってるんですか…?」
記憶を取り戻させるどころか。
むしろ困惑させてるんだが?
「大丈夫だ安心しろ。こいつが底知らずの馬鹿だってだけの話で、お前は何も恨みを買ってない」
お前は何も悪くない。
悪いのは、この発想が腐りきったシルナだ。
「一応聞いてやる。シルナ、お前は何がしたいんだ」
目を覚ましたばかりのナジュを、紅茶漬けにでもしたいのか?
この、部屋に充満した紅茶臭は何だ。
テーブルの上には、湯気を立てる紅茶のティーカップ。
皿の上には、紅茶クッキー、紅茶のシフォンケーキ、紅茶マフィン、紅茶のスポンジケーキ、などなど。
紅茶臭漂う、紅茶味の菓子が山盛りになっていた。
学院長室、紅茶専門店始めました。
「ほら、ナジュ君、紅茶クッキーの匂いで目を覚ましたでしょ?」
「…」
「だから、紅茶の匂いで記憶も戻るかなって!」
…超良い笑顔で。
超馬鹿な理論を力説された。
…まず、大前提として。
「…ナジュは別に、紅茶クッキーで目覚めた訳じゃないだろ」
「え、そうなの?」
そうなの?じゃないよ。
見てみろ、このナジュの顔。
この人大丈夫かな…って心配してるよ。
何なら、俺も心配だよ。
このシルナ、大丈夫?
お次は、学院長室にやって来た。
そこには、二番手のシルナが、準備万端で待ち構えていた。
「やぁナジュ君!いらっしゃい!」
「…あ」
ナジュが、何かを思いついた。
「どうした?思い出したか」
「思い出したって言うか…この場所、夢で見ました」
…夢?
「夢を見てたのか?」
「寝てる間、ずっと流れてたんです。色んな景色が、スライドショーみたいに…。その中に、頻繁にこの部屋が出てきました。凄く…懐かしい気がします」
成程。
クュルナの治療、あれは間違ってなかったんだ。
ちゃんとナジュに、届いてたんだな。
「覚えてないですけど…。僕、きっとここで長い時間を過ごしたんですね」
「…よく言った。その通りだ」
放課後になったら、溜まり場みたいに集まってたもんな。
「…それで」
ナジュは、顔をしかめて言った。
「この部屋は…前から、こんなに紅茶臭かったんですか…?」
「…」
自分は、昔からこんな、紅茶臭漂う部屋に入り浸っていたのかと。
不安そうな表情で。
「…安心しろ。今日だけだ」
何なら、俺も初めてだから。安心しろ。
「…お前は何をやってるんだ、シルナ」
「紅茶作戦その2!」
めちゃくちゃ良い笑顔で言われた。
イレースの、この白い目。
心底馬鹿だと思ってるよ。
「こ、紅茶作戦…?僕は何ですか?この人に何か恨みでも買ってるんですか…?」
記憶を取り戻させるどころか。
むしろ困惑させてるんだが?
「大丈夫だ安心しろ。こいつが底知らずの馬鹿だってだけの話で、お前は何も恨みを買ってない」
お前は何も悪くない。
悪いのは、この発想が腐りきったシルナだ。
「一応聞いてやる。シルナ、お前は何がしたいんだ」
目を覚ましたばかりのナジュを、紅茶漬けにでもしたいのか?
この、部屋に充満した紅茶臭は何だ。
テーブルの上には、湯気を立てる紅茶のティーカップ。
皿の上には、紅茶クッキー、紅茶のシフォンケーキ、紅茶マフィン、紅茶のスポンジケーキ、などなど。
紅茶臭漂う、紅茶味の菓子が山盛りになっていた。
学院長室、紅茶専門店始めました。
「ほら、ナジュ君、紅茶クッキーの匂いで目を覚ましたでしょ?」
「…」
「だから、紅茶の匂いで記憶も戻るかなって!」
…超良い笑顔で。
超馬鹿な理論を力説された。
…まず、大前提として。
「…ナジュは別に、紅茶クッキーで目覚めた訳じゃないだろ」
「え、そうなの?」
そうなの?じゃないよ。
見てみろ、このナジュの顔。
この人大丈夫かな…って心配してるよ。
何なら、俺も心配だよ。
このシルナ、大丈夫?


