僕が、いくらもどかしく思っていても。
誰より僕のことを愛してくれているリリスが、「思い出さない方が良い」と言うのなら。
きっと、思い出さなくて良いことなんだろう。
…でも。
これだけは、聞かせて欲しい。
「…ねぇ、リリス。一つ聞いて良いですか」
「なぁに」
「僕がもし、仮に目を覚ましたとして…」
現実世界に、戻ったとして。
そのとき。
「僕が目を覚ましたことを、喜んでくれる人はいるんでしょうか?僕が目を覚ますのを、待ってくれてる人はいるんでしょうか」
「…!」
リリスは、大きく目を見開き。
そして、一瞬後ろめたそうな顔をして。
「…いないよ、そんな人」
僕から目を逸らしたまま、そう答えた。
「…そうですか」
「そうだよ。現実世界は怖いところなんだよ。ナジュ君を傷つけたり、利用したり、脅かしたりする人しかいない。戻ったら、また傷つけられるだけだよ」
…。
「だからここにいよ?ここにいれば、誰もナジュ君を傷つける人はいない。何も思い出さなくて良いの…」
「…分かりました」
リリスがそこまで言うなら、そうなんだろう。
記憶を取り戻す必要はない。
目を覚ます必要もない。
それなのに、何故だろう。
大好きなリリスがここにいて、それだけで僕は幸せなはずなのに。
心に、穴が空いたような気持ちになるのは。
誰より僕のことを愛してくれているリリスが、「思い出さない方が良い」と言うのなら。
きっと、思い出さなくて良いことなんだろう。
…でも。
これだけは、聞かせて欲しい。
「…ねぇ、リリス。一つ聞いて良いですか」
「なぁに」
「僕がもし、仮に目を覚ましたとして…」
現実世界に、戻ったとして。
そのとき。
「僕が目を覚ましたことを、喜んでくれる人はいるんでしょうか?僕が目を覚ますのを、待ってくれてる人はいるんでしょうか」
「…!」
リリスは、大きく目を見開き。
そして、一瞬後ろめたそうな顔をして。
「…いないよ、そんな人」
僕から目を逸らしたまま、そう答えた。
「…そうですか」
「そうだよ。現実世界は怖いところなんだよ。ナジュ君を傷つけたり、利用したり、脅かしたりする人しかいない。戻ったら、また傷つけられるだけだよ」
…。
「だからここにいよ?ここにいれば、誰もナジュ君を傷つける人はいない。何も思い出さなくて良いの…」
「…分かりました」
リリスがそこまで言うなら、そうなんだろう。
記憶を取り戻す必要はない。
目を覚ます必要もない。
それなのに、何故だろう。
大好きなリリスがここにいて、それだけで僕は幸せなはずなのに。
心に、穴が空いたような気持ちになるのは。


