神殺しのクロノスタシス3

「…言い訳はそれだけですか?」

イレースの、この目。

般若もびっくり。

成程、あの莫大な請求は、そのパブロバとかいう菓子のせいだったのか。

わざわざ大量に発注し、しかも南方都市シャネオンから、王都までの輸送費。

おまけに冷蔵の菓子だったら、そりゃあ普通の荷物運ぶのとは、桁違いの輸送費がかかるだろう。

「ひ、必要経費だったんだよ。ミーシュちゃんの、ミーシュちゃんの知的好奇心を満たす為にね?やっぱり、若い頃の知的好奇心は大事にしないと…」

「へぇ。じゃあ、悪いのはそのミーシュちゃんとやらですか」

その子、そんな名前だったんだ。

「ちが、違うよ!ミーシュちゃんは悪くない!悪いのはわた…いや」

あ?

シルナは、いっそ開き直ったのか。

真顔で、こう言った。

「皆で美味しく食べたんだから、誰も悪くないよ。それは、皆で楽しい時間を過ごす為の必要経費であって…」

「そうですか。つまらない遺言でしたね」

「嫌ぁぁぁ嘘ですごめんなさいごめんなさい!私が自腹切るから!許してごめんなさいイレースちゃ、ちょ、雷やめてぇぇぇ!」

…シルナ。

お前のことは…忘れないよ。