「…そんなに怖い?」
「…怖いですよ」
「ナジュ君は怖がりだなー、よしよし」
「…」
怖い上に、弱いよ。
こうして、弱気になる度に精神世界にやって来て。
リリスに慰めてもらってさ。
昔からそうだった。
僕は、リリスの心だけは読めない。
僕の読心魔法は、どういう訳か、リリスには通用しないのだ。
人間ではなく、魔物だからだろうか?よく分からないけど。
とにかく、心の読めない相手がいると、落ち着く。
相手の心が読めたら、どうしても探ってしまいそうになってしまうから。
「『玉響』君が死んだのは、君のせいじゃないよ」
「…」
リリスは、僕の見ているものを見て、僕の聞いているものを聞いている。
だから、説明するまでもなく、状況は分かっている。
その上で、慰めようとしてくれているのだ。
「君はやれるだけのことをやったじゃない。少なくとも、すぐり君と、道連れにされようとしてた令月君の命は救った。それは君の功績じゃないの?」
「…そんな状況を、みすみす作り出してしまったのも、僕の功績ですけどね」
だってそうじゃないか。
最初から、花曇すぐりが完全に寝返った訳じゃないことを、見抜けていたら。
「お得意」で「ご自慢」の読心魔法で、ちゃんと把握出来ていたら。
あんな状況にはならなかった。
もっと最善の形に…誰も死なないで済むように…出来たかもしれないのに。
「それは結果論だよ、ナジュ君」
「…」
「もっと悪い状況になってたかもしれない。ナジュ君は、そのとき自分に出来る最善を尽くした。それは私も、皆も分かってるよ」
「…分かってないですよ」
「んん?」
リリスは分かってくれてると思うよ?
いつだってリリスは僕に甘くて、全面的に僕の味方だからね。
僕が何をしようと、何をすまいと、彼女は僕を責めない。
でも、他の人は違う。
無意識でも、自覚してなくても。
僕を責める気持ちが、心の端っこにある。
お前がもっとちゃんとしていれば、って。
そう思うのは当然だ。
僕だって、そう思ってる。
それに。
「僕は、最善を尽くしてなんかいなかった」
…分かってたのに。
何かおかしいなって。
「…怖いですよ」
「ナジュ君は怖がりだなー、よしよし」
「…」
怖い上に、弱いよ。
こうして、弱気になる度に精神世界にやって来て。
リリスに慰めてもらってさ。
昔からそうだった。
僕は、リリスの心だけは読めない。
僕の読心魔法は、どういう訳か、リリスには通用しないのだ。
人間ではなく、魔物だからだろうか?よく分からないけど。
とにかく、心の読めない相手がいると、落ち着く。
相手の心が読めたら、どうしても探ってしまいそうになってしまうから。
「『玉響』君が死んだのは、君のせいじゃないよ」
「…」
リリスは、僕の見ているものを見て、僕の聞いているものを聞いている。
だから、説明するまでもなく、状況は分かっている。
その上で、慰めようとしてくれているのだ。
「君はやれるだけのことをやったじゃない。少なくとも、すぐり君と、道連れにされようとしてた令月君の命は救った。それは君の功績じゃないの?」
「…そんな状況を、みすみす作り出してしまったのも、僕の功績ですけどね」
だってそうじゃないか。
最初から、花曇すぐりが完全に寝返った訳じゃないことを、見抜けていたら。
「お得意」で「ご自慢」の読心魔法で、ちゃんと把握出来ていたら。
あんな状況にはならなかった。
もっと最善の形に…誰も死なないで済むように…出来たかもしれないのに。
「それは結果論だよ、ナジュ君」
「…」
「もっと悪い状況になってたかもしれない。ナジュ君は、そのとき自分に出来る最善を尽くした。それは私も、皆も分かってるよ」
「…分かってないですよ」
「んん?」
リリスは分かってくれてると思うよ?
いつだってリリスは僕に甘くて、全面的に僕の味方だからね。
僕が何をしようと、何をすまいと、彼女は僕を責めない。
でも、他の人は違う。
無意識でも、自覚してなくても。
僕を責める気持ちが、心の端っこにある。
お前がもっとちゃんとしていれば、って。
そう思うのは当然だ。
僕だって、そう思ってる。
それに。
「僕は、最善を尽くしてなんかいなかった」
…分かってたのに。
何かおかしいなって。


