神殺しのクロノスタシス3

「…良いよ」

令月が、ポツリと呟いた。

「僕を殺して、『八千歳』の人生に意味が生まれるのなら、僕を殺しても良いよ」

「…!?『八千代』…」

「僕も分からなかったから。自分の生きてる意味。人を殺す為にしか生きてこなかったのに、何でまだ生きてるのか分からなかったから」

令月は、強く強く、すぐりを抱き締めて。

「…僕が死んで、『八千歳』の人生に意味が生まれるのなら…それって、僕にも生まれてきた意味があったってことだよね」

「…!」

「一緒に地獄に行こう。いっぱい、一緒に話をしよう。これまではいがみ合うばっかりで、ろくに話も出来なかったから。たくさん二人の時間を過ごして、二人で地獄に行って、二人で罰を受けて…。その後、もし、許される日が来たら」