翌日。
「すぐりく~ん!助けて~っ」
「…」
昨日だよ?
昨日、言ったばかりなんだよ?
近寄るな、近寄ったら危ないって。
その翌日に。
自分から、のこのこ近づいてきた。
藪を見つけたら、ヘビがいないか探すタイプだな。
そのヘビが、どんな毒を持っているかも考えずに。
だから、俺がやるべきことは。
彼女を無視して、自分から遠ざけること…。
…の、はずなのに。
「なにぃ~?また半泣きで。何か困り事?」
「そうなの~!何とかして~」
俺はどうしてか、それが出来ない。
「それって、俺が何とか出来ることなの?」
「うん!お願い!今日は罰掃除しなくて良いから、協力して欲しいの!」
罰掃除しなくて良いから?
一体どうしたことか。己が美化委員であることを誇るツキナが、罰掃除より優先させるほどの困り事があるとは。
もしかして、何者かに命でも狙われてるんじゃないか…と、思ったら。
放課後。
連れていかれたのは、学院の敷地内に併設された稽古場であった。
…何をするんだ?ここで。
果たし合い?
「俺、ここで何すれば良いの?」
「お願い、すぐり君。私の練習相手になって」
はぁ、成程。
「今度実技授業で、模擬戦闘訓練があるでしょ?」
「あ~…。そんなのあったね~」
何でも、二年生になったらそういう訓練が始まるらしい。
遅いよねぇ。
殺し合いの訓練なんて、もっと幼い頃からやらないと、身に付かないよ。
俺は学院の授業とか成績とか、ハナからどうでも良いと思ってたから、全然気にしてなかったが。
ツキナは、そうではないらしく。
「私、模擬戦闘訓練、すご~く苦手なんだよぅ。すぐり君、相手になって」
「イーニシュフェルトの生徒の癖に、魔法苦手なの?」
「魔法が苦手なんじゃないよ。魔導人形相手のときは大丈夫なんだもん。でも相手が人間になると、途端に怖くなっちゃうの!」
「…へー…」
変わってるね。
俺は、むしろ逆かな。
叩いても殴っても、血の一滴も流れない魔導人形の方が、余程不気味だ。
「…まぁ、良いや。相手したげる。いくらでも掛かっておいでよ」
「うん!ありがとう!すぐり君も反撃して良いからね!実戦さながらで!」
え。俺もやり返して良いの?
それはなぁ~…。参っちゃうよな~。
…さすがに、糸やワイヤーを出すのはやめとこう。
珍しく、普通に…杖で戦うとするか。
「それじゃあ行くよっ!準備は良い?」
「はーい。何処からでもどーぞ」
腐っても、相手はイーニシュフェルト魔導学院の生徒。
舐めてかかると、こちらが恥をかくことになりかねない…。
「すぐりく~ん!助けて~っ」
「…」
昨日だよ?
昨日、言ったばかりなんだよ?
近寄るな、近寄ったら危ないって。
その翌日に。
自分から、のこのこ近づいてきた。
藪を見つけたら、ヘビがいないか探すタイプだな。
そのヘビが、どんな毒を持っているかも考えずに。
だから、俺がやるべきことは。
彼女を無視して、自分から遠ざけること…。
…の、はずなのに。
「なにぃ~?また半泣きで。何か困り事?」
「そうなの~!何とかして~」
俺はどうしてか、それが出来ない。
「それって、俺が何とか出来ることなの?」
「うん!お願い!今日は罰掃除しなくて良いから、協力して欲しいの!」
罰掃除しなくて良いから?
一体どうしたことか。己が美化委員であることを誇るツキナが、罰掃除より優先させるほどの困り事があるとは。
もしかして、何者かに命でも狙われてるんじゃないか…と、思ったら。
放課後。
連れていかれたのは、学院の敷地内に併設された稽古場であった。
…何をするんだ?ここで。
果たし合い?
「俺、ここで何すれば良いの?」
「お願い、すぐり君。私の練習相手になって」
はぁ、成程。
「今度実技授業で、模擬戦闘訓練があるでしょ?」
「あ~…。そんなのあったね~」
何でも、二年生になったらそういう訓練が始まるらしい。
遅いよねぇ。
殺し合いの訓練なんて、もっと幼い頃からやらないと、身に付かないよ。
俺は学院の授業とか成績とか、ハナからどうでも良いと思ってたから、全然気にしてなかったが。
ツキナは、そうではないらしく。
「私、模擬戦闘訓練、すご~く苦手なんだよぅ。すぐり君、相手になって」
「イーニシュフェルトの生徒の癖に、魔法苦手なの?」
「魔法が苦手なんじゃないよ。魔導人形相手のときは大丈夫なんだもん。でも相手が人間になると、途端に怖くなっちゃうの!」
「…へー…」
変わってるね。
俺は、むしろ逆かな。
叩いても殴っても、血の一滴も流れない魔導人形の方が、余程不気味だ。
「…まぁ、良いや。相手したげる。いくらでも掛かっておいでよ」
「うん!ありがとう!すぐり君も反撃して良いからね!実戦さながらで!」
え。俺もやり返して良いの?
それはなぁ~…。参っちゃうよな~。
…さすがに、糸やワイヤーを出すのはやめとこう。
珍しく、普通に…杖で戦うとするか。
「それじゃあ行くよっ!準備は良い?」
「はーい。何処からでもどーぞ」
腐っても、相手はイーニシュフェルト魔導学院の生徒。
舐めてかかると、こちらが恥をかくことになりかねない…。


