神殺しのクロノスタシス3

同時に。

「…う…」

チクリ、と。

痛みを感じた。

俺が、そんな「感情」を抱いたとき。

自動的に発動するみたいに。

ぬるりと手が滑る。べっとりと返り血に濡れている。

生気を失った目が、虚ろな目が、こちらを見つめている。

鼻腔いっぱいに広がる、血の匂い…。

「はぁっ…はぁ…」

現実に引き戻されて、俺は激しく息を吐いた。

何だ、何だ今のは。

「すぐり君…?大丈夫?」

「…違う…」

「え?」

そんな名前じゃない。

そんな名前は、空虚な人間の名前は捨てたのだ。

そんな価値のない…人間の名前は。

俺はもう、悪魔に魂を売り渡した…。

「…」

そうだ。

己が何者なのか忘れるな。