「俺、いつも買い弁なんだけどさ、こんなウマいの久々に食べたわ」 「褒めたってなんも出ないけど……」 こんなに褒めちぎられると逆に抵抗したくなる。 それは私が天邪鬼なだけなのか、それとも人間の性なのか、よく分からないけども。 「来週からココ来るから、俺の分のベントーも作って来てくれない?」 「は⁈」 さっきまで消えそうだった声はどこへやら。 たった一言なのに、さっきよりも数倍大きい声で返してしまった。