「とりあえず、このベーコン巻き食べていい?」 「えっ、あっ!ちょ……」 私が制止しようとしたものの、私の腕をスルリと抜け、坂井くんは楊枝に刺さっているベーコン巻きをパクッと食べた。 「えっ、これうまっ!早水さんめっちゃ料理うまいね⁈」 「そんなこと……」 部活も何もやってないし、ご飯を作るのは中学の頃から私の日課になっていた。 かれこれもう5年目にもなるから手慣れたものだ。