「何組のなにくん?」


「A組のリクトくん」



A組か。


私たちはE組で、体育の授業も一緒にやることはないし、関わりはないのだけど、なんで付き合うことになったのだろうか。



「サッカーやってる姿すごいかっこいいんだよ。彩咲、今度一緒に応援行こうよ」


「うん、もちろんだよ」



その後も、アンちゃんの惚気話は予鈴が鳴るまで止まらず、私はひたすら聞き役に徹した。


付き合うことになった経緯は分からずじまいだけど、アンちゃんが幸せそうならいっか。