また、世界が輝き出す

それからというもの、僕が外出する時、彼女の姿が目に入るようになった。
今までもすれ違うことは度々あったと思う。
僕は彼女という存在をひたすらに避けていたため今まで目に入ることはあまり無かったのだろう、しかしあんな事を言われてしまっては彼女を意識しない方がおかしいだろう。

僕が家からコンビニへ行くまでの道にある公園で、彼女はよく写真を撮っていた。

そういえば、ここで出会ったんだっけ、僕らは。そんなことを思いながら通り過ぎる。

彼女は僕が居ることに気付いても、自分から話しかけることは無かった。ただ、必死に写真を撮り続けていた。

その一生懸命に写真を撮る姿は、過去の僕と重なるような気がして、胸が少しチクリとした。