家に着いた瞬間、疲労でベッドに倒れ込む。
色々なことがありすぎて、頭の整理が追いつかない。
久しぶりに会った彼女は、
綺麗になっていた。
少しだけ、僕のモノクロの世界が、彼女によって揺らぎ始めるのを感じた。
___私、カメラ始めてみたの、蒼太のために。
彼女の言葉にどんな意図があるのか分からない。
でも僕はもう、彼女とは関わらない。
関わる権利が無い。
不良達から助けられずに、ましてや彼女を、彼女の心を、汚し傷付けたのは僕自身だ。
僕は、彼女に近付いてはいけない。
それが弱い僕に出来る彼女への唯一の償いだと思った。
僕を、僕との過去を、忘れ去って欲しかった。
ゴロン、と横を向き、部屋の押し入れを見つめる。
僕は、どこまでも弱かった。
あの事があってから、僕は押し入れの中に自分のカメラをしまっている。
カメラを捨ててもいないし、彼女の写真を消せてもいない。
彼女を汚してしまった自分にもう一度写真を撮る権利は無い。
しかし好きだったカメラを捨てる勇気は僕には無かった。
そして、
写真を消す為にはもう一度あの写真を見なくてはいけないから。
そんな弱虫らしい理由で、未だに触れられずにカメラは押し入れに眠っている。
僕は逃げてばかりだ。
『凛花の写真、ブレブレだったな…』
そしてまた仰向けになり、ゆっくりと目を閉じた。
色々なことがありすぎて、頭の整理が追いつかない。
久しぶりに会った彼女は、
綺麗になっていた。
少しだけ、僕のモノクロの世界が、彼女によって揺らぎ始めるのを感じた。
___私、カメラ始めてみたの、蒼太のために。
彼女の言葉にどんな意図があるのか分からない。
でも僕はもう、彼女とは関わらない。
関わる権利が無い。
不良達から助けられずに、ましてや彼女を、彼女の心を、汚し傷付けたのは僕自身だ。
僕は、彼女に近付いてはいけない。
それが弱い僕に出来る彼女への唯一の償いだと思った。
僕を、僕との過去を、忘れ去って欲しかった。
ゴロン、と横を向き、部屋の押し入れを見つめる。
僕は、どこまでも弱かった。
あの事があってから、僕は押し入れの中に自分のカメラをしまっている。
カメラを捨ててもいないし、彼女の写真を消せてもいない。
彼女を汚してしまった自分にもう一度写真を撮る権利は無い。
しかし好きだったカメラを捨てる勇気は僕には無かった。
そして、
写真を消す為にはもう一度あの写真を見なくてはいけないから。
そんな弱虫らしい理由で、未だに触れられずにカメラは押し入れに眠っている。
僕は逃げてばかりだ。
『凛花の写真、ブレブレだったな…』
そしてまた仰向けになり、ゆっくりと目を閉じた。
