彼女からまさか、そんな言葉が出てくるとは思ってもいなかった。僕はあまりに驚きすぎて、反応出来ずに固まってしまう。
急にブランコから立ち上がったと思うと、彼女は僕の手をガシッと掴み、
『よし、行くよ』
と言った。
『ちょっと待って、行くってどこに』
『決まってるじゃない。あの場所だよ。折角晴れたんだから、また降ってくる前に、急いで蒼太!』
あの場所。心臓がドクンと跳ねた。
彼女は楽しそうに僕の手を掴みながら走り出す。
『凛花は、あの場所に行くの、怖くないの』
『そりゃ怖いよ、でも』
『蒼太が綺麗だって言ってくれた今の私を、大好きな青空と海と一緒に撮って欲しいの。今度はちゃんと』
僕は掴まれていた手をぎゅっと握り返した。
僕より小さくて、僕より温かい手。
どんなに僕の心が曇っていても一生懸命晴らしてくれようとする彼女。
もうこの手は離したくない、そう強く思った。
『凛花は、僕にとっての青空だ』
彼女に届くか届かないかの小さな声で、僕は囁いた。
『え、今なんか言った?』
『ううん、何でもない。さあ、暗くならないうちに急ごう』
『うん!』
急にブランコから立ち上がったと思うと、彼女は僕の手をガシッと掴み、
『よし、行くよ』
と言った。
『ちょっと待って、行くってどこに』
『決まってるじゃない。あの場所だよ。折角晴れたんだから、また降ってくる前に、急いで蒼太!』
あの場所。心臓がドクンと跳ねた。
彼女は楽しそうに僕の手を掴みながら走り出す。
『凛花は、あの場所に行くの、怖くないの』
『そりゃ怖いよ、でも』
『蒼太が綺麗だって言ってくれた今の私を、大好きな青空と海と一緒に撮って欲しいの。今度はちゃんと』
僕は掴まれていた手をぎゅっと握り返した。
僕より小さくて、僕より温かい手。
どんなに僕の心が曇っていても一生懸命晴らしてくれようとする彼女。
もうこの手は離したくない、そう強く思った。
『凛花は、僕にとっての青空だ』
彼女に届くか届かないかの小さな声で、僕は囁いた。
『え、今なんか言った?』
『ううん、何でもない。さあ、暗くならないうちに急ごう』
『うん!』
