「涼音、行くぞ」


1晩すぎた朝、私はワクワクで準備を終わらせた。


「ちょっと待ってー!」


せめてものメイクでウォータープルーフのリップを塗ったら、鏡の前で微笑んでみる。


うん、いつもよりは、いい感じ。


今日くらい、自信もってもいいかな。


「おまたせ!」


リビングに入ると、ラフな服を着た怜。


対する私は、ノースリーブで薄いピンクのワンピース。


ふくらはぎくらいまでの長さがあるから、上品な雰囲気もあって、お気に入り。


「ほんと、そういう服、似合うよな」


好きな人に好きな服を似合うって言われて、嬉しくない人なんていないよね。


「ありがと!」


嬉しくて、つい笑う。


「ああ」


ちょっと、頬を赤く染めた例と一緒に、怜のお兄さん、瑠依くんの車に乗り込む。