「ここに書いてあるだろ」


メニューを見ると、ほろ苦い大人味なんて書いてある。


ああ、チャント読めばよかった。


「うう、頑張って食べる」


二口目に手を伸ばした時、怜が言った。


「俺のショートケーキと交換するか？」


「いいの？」


「ああ、俺も甘過ぎたって思ってたとこだしな」


確かに怜って普段、ショートケーキとかたべないよね。


もしかして、こうなること、見越してた？


「ありがとう」


「ああ」


やっぱり、正解みたい。


怜は、優しく笑ってくれてる。


ほんと、私に甘すぎる。


そんなことを考えながら、あまーいショートケーキを食べて、お店を出た。


そして気づいた。


「水着着るのに、ご飯いっぱい食べちゃった......」


もー、私のバカ。