「ありがと!」


起きてから1時間も経ってないのに2回目のありがとう。


「その顔、見れただけで作ってよかった」


ふっと笑って言った怜に、言葉の意味もわかってないくせに、もう一度笑う。


目が逸らせない。


「じゃあ、お昼は私が作るね!」


「ああ。買い物、行こうな」


「うん!」


いいや、パパとママがいなくたって、怜がいればさみしくない。


朝ごはんを食べて少しすると、買い物に出かけた。


お昼ご飯、何作ろうかなぁ。


なんとなく目に付いた食材を買ってたら、オムライス作ろうかなぁ、なんて思った。


怜は、トマト嫌いだからバターライスとデミグラスソースで。


「怜、オムライス作る!」


「え、涼音、俺がトマト嫌いなの知ってるだろ?」


「トマト使わない作り方があるの」