「おはよぉ」


「はよ」


朝7時、怜の家。


小さい頃から通いつめてるとはいえ、目が覚めたら知らない天井でびっくりした。


そして、美味しそうな匂いにつられて、普段だったら9時ぐらいまでの二度寝をやめた。


「何作ってるの?」


「フレンチトースト。好きだろ?涼音」


怜大好き。


「うん!」


甘い香りと、パンを焼く音にお腹がなりそう。


「ほら、できた」


目の前に置かれたフレンチトーストに思わず笑みがこぼれる。


「ありがと!」


「ああ」


怜の方を見れば、フレンチトーストは置かれていない。


代わりにトーストにハムと目玉焼きがのってる。


「怜、フレンチトースト食べないの?」


「朝から、それは無理」


「私のためだけに作ったの?」


そう聞くと、恥ずかしそうに笑った。


「まあな」


ほんと、そういうとこ、優しすぎる。