「おはようございます」


拓馬先輩が私たちと合流すると、会話の中心が拓馬先輩に変わる。


「なー、2人って付き合わねーの?」


「は?」


「え……」


拓馬先輩の言葉に私の顔が赤くなるのがわかった。


「なんでだよ」


平然と答える怜に少しだけ胸がチクってした。


「だってさー、そんなに仲良いのになんで幼馴染み止まりなんだよって思ってさ」


「別にいいだろ」


冷たく言い放った怜に少しだけ落ち込む。


そんな私を置いて2人は先に進んでしまう。


あ、置いてかれる……。


「涼音ー、早く来いよ」


立ち止まって私を見た怜に気分が上がる。


「うん!」


我ながら単純だなって笑っちゃうけどどうしても嬉しくなる。


「あ、涼音ちゃん。マネージャー、楽し?」


そう、私は怜と拓馬先輩の所属するサッカー部のマネージャー。